三十日目
昨日は色々と酷い一日だったけど、今日も負けず劣らず最悪の一日だった。
心労で倒れた王様に代わり、宰相が今回の件について処理をすることになった。
そこまではいい。むしろ「こいつらいい加減にしろよ。もう殺そ」ってならなかっただけ恩の字と言える。
問題なのは宰相が取ることにした対応だ。
具体的には宰相の部屋に俺だけが呼び出されたことと、嫌な予感を抱きつつ部屋に向かった俺に向かって宰相が放った言葉。
「今回の件、その責任はパーティメンバーの暴走を止められなかったリーダーのルーク殿にある。よって、ルーク殿にはその責任をとってもらう」
「???????」
もう、なんか色々と酷すぎた。
頭のなかは疑問符でいっぱいだった。
なんか、さも当然のように俺の知らない俺の立場と責任が気づけばそこにあった。
俺はリーダーなんかじゃない。それどころかそもそも勇者パーティの一員ですらない。
後者は言ったらどうなるか分からないので、前者を必死になって説明したけれど、まともにとりあってもらうこともできない。
それどころか諭すように「あの四人はそれぞれの師に暇さえあれば君の話をしているようだ。村にいた頃はルーク殿が彼らを纏めていたという話も聞かせてもらっている。もしかすると、ルーク殿はそういった立場をあまり好ましく思っていないのかもしれないが、本人の望む望まないに関わらず、その才を生かさなくてはならないときもあると私は思うんだ」なんて言われる始末。
誰だ、適当なこと言って宰相をその気にさせた奴。絶対許さん。宰相完全に説得する気満々なんだよ。丸投げする気満々なんだよ。
纏めてた覚えなんてまるでない。揃いも揃ってめちゃくちゃするからその対応に追われていただけだ。
大体、本当に俺にあいつらに言うこと聞かせるだけのリーダーシップがあったら、今頃俺は村に帰ってる!過剰評価も大概にしろ!!
と、そこまで分かっているのに宰相の勢いとどんどん詰まれていく金貨の詰まった袋の圧に耐えきれず、首を縦に振ってしまった自分の意思の弱さが許せない。
無理だぁ……。あいつらが俺の言うことなんてまともに聞くわけないじゃんかぁ……。




