二十七日目
今日も朝からずっと第三王子と一緒だった。
さてはこいつ暇だな?
ようやく最近少しは慣れ出した早朝の起床。隙さえあれば閉じようとする瞼をこすりながら、部屋を出ると第三王子が出待ちしてた。護衛の人が可哀想だからやめたげて。
予想はついていたけれど、普通に第三王子は俺よりよっぽど優秀だ。俺も多少は体力がついたつもりだったけれど、俺と違って第三王子は走り終えてもまるで息があがっていない。俺のペースに合わせながら、ほとんど一人で喋り倒していたにも関わらず、だ。
基礎トレーニングまで終えて、わりとぐったりしている俺を引きずるようにして第三王子は厨房まで連れていく。まだ、昼食には早い時間だけどこいつは食う。
称賛の言葉を頂きながら、ぐだぐだ益体もない話をしながら第三王子のおかわりに付き合っているとそれだけで気づいた頃には午後の修行が始まる時間になっている。
もちろん第三王子はそれにだって着いてくる。着いてくるけど、別に第三王子は俺と違って覚えなくちゃいけないことなんてない。暇潰しみたいなものだろう。
第三王子と違って、俺は覚えなくてはいけないことが今日も多かった。
第三王子の相手をしていられる余裕なんてもちろんない。
そんなわけで、ほとんど無視するようにして本を読み耽っていると、机に腰かけて積んであった一冊を開いて第三王子は読み始めた。
さてはこいつもユーリとかと同じタイプか?と追い出す準備をしていた俺に大きく二度頷いて第三王子は言った。
「なるほど!! さっぱり分からん!!」
ちょっとだけ、第三王子が好きになった日だった。




