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まだ魔王討伐に行くのは優秀な幼なじみ達だけだと思っているごく普通の少年の日記【連載】  作者: 日暮キルハ
まだ魔王討伐に行くのは優秀な幼なじみ達だけだと思っているごく普通の少年の日記

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十一日目

 もう、ぐっすり寝るのは諦めよう。

 朝、轟音と共に吹き飛ばされた扉を見て俺はそう心に決めた。


 メリッサ曰く、ノックしたのに扉を開けないから吹き飛ばしたらしい。

 ちゃんと起きなさいよと怒られてしまった。

 どうして自室の扉破壊されたあげく怒られなくちゃいけないのだろうか。今考えるとどう考えたっておかしな話だけど、あの時は寝起きで頭もろくに回ってなかったし、あんまりにも自信満々でメリッサがこちらを責めてくるものだからうっかり謝ってしまった。なんか悔しい。


 ともかく、今日はメリッサが遊びに来た。朝から。

 なんでも、見たい『映画』があったらしい。で、せっかくだから俺を誘いに来てくれたのだとか。

 昔、異界から召喚された戦士達が伝えた文化の一つに『映画』なるものがある。村には当然そんな洒落たものはなくて、ずっといつかは見てみたいとメリッサは言っていた。俺も彼女ほどではないにしても、珍しいものに関心が沸かないわけじゃない。


 だから、のこのこついて行った。

 そして、後悔した。



 だって、思わないじゃん!映画って普通一つ見るだけだと思うじゃん!まさか七本連続で見るとか思わないじゃん!


 途中から目がちかちかして映画どころじゃなかったし。もう無理だと逃げようとする俺を捕まえて「私の映画が見れないってこと?」とか嫌な上司みたいなこと言い出すし。見るジャンル減ってきて怖いの苦手なくせにホラー映画見るとか言い出して、案の定俺の腕がへし折れるレベルで掴んできてたし。呪いとかじゃないんだよ。俺の腕にアザがあるのは呪いとかじゃなくて純粋に痛め付けられたからなんだよ。

 あげく最後の七本目に至っては、これまでの疲労に周囲の暗さも手伝ってか、人の肩を枕代わりに寝出すし。そのくせ起きたら「なんで起こしてくれないのよ!」とか言って怒り出すし。


 いや、楽しかったけどね、映画。けど、次行くときは一人で一作品だけを厳選してゆっくり楽しみたい。



 あとやっぱり

         つかれた 

               から

    あした  こそは


       ぜっ    

            対 

          ね


  て

 

 

 

 

 

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