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Exhaust  作者: あると
Chapter.4 亡霊
63/64

4-7.5 初めての愛車②

あるとです。

今回はChapter.3で書いた短編の続きです。

Chapter.3の最後らへんでやる……

と言いながらもガッツリ忘れていた、

芹沢由依の愛車にまつわるお話です。

Chapter.4の7.5話になるのですが、

時系列的には3-12.5の直後の話です。

多分③もやります。

(……とはいえこう、ビビッと来る感じの車が無いな。乗るなら結局コンパクトとかがいいんだけど、話題性も必要だろうから、カッコいいのにも乗っておきたいし……。)


芹沢は店内に置かれたソファに座って、一人悩んでいた。自分に合うはずの車が置いてあると思っていたが、どうも自分には刺さらない車ばかり。


彼女は、自分の満足いく車を探していた。「何かお悩みですか?」悩んでいた芹沢の前に、中古車屋の店員が現れる。


「あぁ……はい、少し。どの車も、どこか自分に合いそうにないというか……。」「そうですか……例えば、どのような車が好みで?」店員は芹沢の頭の位置まで屈みこむ。


「まぁ、それなりに古いやつが……あれとか?」芹沢はある車を見つけて、それを指さした。白いマツダ サバンナRX-7 FC3S GT-X。


「RX-7ですか、お目が高い。FC3Sに乗る女性オーナーというのも、いいものでしょうね。」「少し、見てきます。」芹沢は席を立ち、FCを見て回る。


ホイールはR32 GT-Rの純正ホイールに履き替えられているものの、外装は殆どノーマル。内装も、30年以上前の車とは思えないほど、綺麗な純正の状態で保たれていた。


「いい車ですよ、サバンナRX-7。2ドアのクーペ形状になるのですが、4シーターでガソリンがレギュラーなんです。」


芹沢は店員の話を聞きながら、車を見渡していく。(リトラクタブルライト……っていうんだっけ、この車のヘッドライト。形も結構好みかも。それに何より──)


「──カッコいい。」芹沢はつい声を漏らす。「FCカッコいいだろ、由依?」腕を組みながら現れた、父の芹沢智也。


「200万……ロータリーでこの値段って、結構安くないすか?」智也は店員の目の前に立ち、そう言って話しかけた。


「えぇ、お値打ちですね。なんにせよ、この車の元オーナーがその値段で売って欲しかったらしく、それが理由で、このお値段での販売になります。


『この車は、車を大切に扱う人に乗ってほしい。その人のために、俺はこの車をここに譲ろうと思う。』との事で。


ただ、RX-7という車の性質上、やはり燃費などが欠点になるので、売れ残ってしまって……。」「そうなんすね……。」智也は店員の話を聞いて、少し考えた。


(由依には少し荷が重いか?18の初愛車として乗り回すには、ちと怖え気もするんだよな、FCは……まぁ、そこを含めてあの子に決断させるべきか……。)


そう考える一方、由依は車の目の前に座り込んで、車を眺めていた。(前周りも……ずっと見てると、なんだか可愛く見える。でも、やっぱりカッコいい顔してる……不思議。)


由依は目を閉じ、周りの音を完全に閉ざすように、意識を集中させた。




(……たい。)




すると、FCから声が聞こえてくる、そんな気が微かにした。(……なんだろ、この車が、何か伝えたそうにしてるような気がする……?)




(走りたい。まだまだ走り足りない。誰かが乗って、運転して、走ってほしい。そうでなければ、満足なんてできやしない……!)




由依は目を開く。目の前には、目を閉じる前と全く同じ姿のFCが佇んでいた。車は喋りやしない。そんなK.I.T.T.のような車ではないということは、由依よく理解していた。


それでも、この車から、FC3Sという車から、声が聞こえたような気がした。


「どうする、由依?」智也が由依に話しかけても、彼女から返事はない。智也には、由依がこの車に、本当に惹かれたように見えていた。


由依はFCをじっと見つめている。そして立ち上がった彼女は、自分の決心を言葉にした。


「……お父さん、私これにする。」


智也は待ってましたと言わんばかりの気持ちになりつつも、冷静に由依に聞いた。「……文句を言うつもりはないんだけど……本当に、これでいいんだ?」


由依は再びFCをみて、静かに言う。「うん。このクルマ、私に乗ってほしいって、言ってる気がしたから。」


「声……聞こえたのか?」智也は彼女の言葉に、少し困惑した。「聞こえた……絶対に。このクルマが、FCが私に乗ってほしいって。」


その時の彼女の目に、迷いは一切なかった。

"ホイール以外外装はノーマル"

みたいなニュアンスの文が書いてありますが、

ホイールの他にも、純正とは違う箇所が

いくつかあります。

フロントリップとリアのスポイラーです。

フロントリップはCHARGE SPEED社製、

リアスポイラーはR Magic社製のものに、

と、細かい所が付け替えられています。

③をやる際に、この車の詳細を書きます。

以上、あるとでした。

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