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その5
〈なかよしおともだち公園〉には池のまわりを一回りする「散歩コース」というものがあって、朝の六時ごろには、もう大勢の人がそこで歩いている。
家から公園へはいつも自転車で行っているのだけれど、自転車のカゴにぼくはいつもブルーシートを畳んで入れていて、朝食を取ったのちは芝生がきれいな第二グラウンドにそのブルーシートを敷いて寝っ転がっている。ブルーシートと京子にもらった謎の変なポータブルゲーム機は必須アイテムである。
そんなわけで、妹の京子が弁当を持ってきてくれる十二時まで、ぼくはブルーシートに寝っ転がったり、ポータブルゲーム機で遊んだり、定期的に至近距離に近寄ってくるやけにつるつるした小鳥に、
「パンは食べちゃダメみたいだぞ」
と注意したり、うとうとしたりしているのだけれど、この第二グラウンドに点在する長椅子に腰掛けて、バードウォッチングらしきことをしているブルーレンズのサングラスをかけた紳士を、
「確かにこの公園、鳥けっこういるよな」
と逆ウォッチングしている時間も日に日に増えてきていて、紳士は時間はまちまちだが、ほぼ毎日第二グラウンド近辺にやってきて、緑色の手さげカバンから高価そうな双眼鏡をおもむろに取り出している。
「なかよしおともだち公園、第二グラウンド所属の沢倉たくみです」
「わたしと家内はこれから〈大和田屋〉という名のコンビニエンスストアに行って食事を取るのですけれども、よかったら沢倉さんもいっしょにどうですか?」




