11、ズルタン、初恋⑤ テントの中で
ズルタンとエテルニータは、それから毎日のように合うようになった。
そのことはすぐ村で噂になったが、二人にちょっかいを出すものはいなかった。なぜならフォルトゥーナが二人の邪魔をさせないと息巻いて、村人たちに厳しく注意したこともそうだが、あの人さらい達から助けたという活躍をフォルトゥーナが少し大げさに広め、そのおかげもあってズルタンは、村の中でも一目置かれるようになってきたのが大きな理由だった。
ズルタンは、幸福だった、エテルニータも幸福だった。二人は今日一日の出来事を互いに喋りあった。その何気ない時間が何より嬉しかった。
そんな日々が一年続いた。一年たったある夏の日、エテルニータが「ズルタン、今度森に二人で泊まりに出かけない?」と提案した。
ズルタンは、もちろん了承してズグリに相談したところ「いいじゃないか!全く若いってのは羨ましいぜ。」とこれまた彼らしくないことを言った。
二人はテントをもって森に入った。森はまるで祝福してるみたいに二人を快い、虫の声が出迎えた、、
夜になった、
二人はテントの中にいた、カンテラの弱い光に照らし出されて、静かな森に幻想的に影が浮かびあがった、、
「ねえ、ズルタン私達、結婚しましょう、、、」
エテルニータが、ささやき声で言った、
「まだ早いんじゃないかな、僕はまだ16歳だし、エテルニータは15歳だろ。」
「ズルタン、早いも遅いもないわ、私あなたたと早く結婚して、早く一緒に住みたい、子供も欲しい、子供達は私が作った服を着せるの、もちろんズルタンもね、ズルタンは、森が好きだし森の近くに家を建てるの、人里からちょと離れたとこに、、、家の裏には牧場があって、鶏がいて羊がいて記念日には鶏を焼いて食べるの、小麦も作って美味しいパンを焼く、、、そんな生活がしたい、、」
ズルタンは、想像した、子供たちがいて、牧場があって、エテルニータは笑顔で笑っている、、、
「理想的な生活だね、、本当に、、、」
「でしょ、だから結婚しましょう」
「でも早くないかな、、、」
「でも私早くしないとあなたがどこかへ行ってしまう気がして、、、、、」
「大丈夫だよ!おかしなこと言うなよ!僕はもともと外出だって苦痛だった男だぜ!どこかになんて絶対に行かないよ!」
「そうだといいんだけど、、、」
「もう寝よう!カンテラを消すよ、、、」
ズルタンは、明かりを消した。
2人は、すぐに寝音を立て、深い眠りに落ちた。




