こむすび
「「ギーフト♪」」
「お?」
ギフト君が畑にかまっていると、そこに猫のニャーコとうさぎのハデルがやって来ました。
「私達、仲が良くなるか分らないけど、ケンカはしたくないって話になったの」
「うん?いつからお友達なの?」
「「まだ友達じゃない」」
「そうなの・・・今日の広場のパーティー楽しみだね」
「「うんうん」」
「僕は料理人としてテーブルの内側にいるつもりだよ、ぜひ会いに来て?」
「「え」」
「ん?」
「「さそってよ・・・ダンス」」
「ほ?」
「「だからケンカはしないって言ってる」」
「ハデルにはハネルがいるじゃん」
「え?」
「え?他にボーイフレンドがいるの?」
「えっ・・・うーん。そうね・・・幼馴染みなの」
「そっちでいいでしょう。ね?ギフト?あれ?ギフト~?」
「あれ?いない?」
「うーん・・・普通のおにぎりじゃなぁ・・・」
「試作品、いただきまーす」
ギフト君は考え事でぼうっとしていて、ニャーコとハデルを忘れてお家の中。
おにぎりの試作品を作っています。
大きいおにぎりをにぎって・・・ため息。
「なんだか足りない気がする」
「もっと大きいってこと?」
ギフト君は手の中でちいさなおにぎりをコロコロと転がしました。
小さなおにぎりをいくつか作っているのをムルムルが「あ」と言います。
「素晴らしい、アイディアですよ、ぎぃ!!小さなおにぎりは食べやすいっ」
「えっ?あれ?いつの間に・・・ほう、これは見た目も可愛いなっ。気に入ったよ!」
・・・まず、温かいごはんにふりかけをかけて。
しゃもじで米粒がつぶれないようにやさしく混ぜて、
ラップでつつんで・・・小さく丸い「おむすび」をにぎる。
「あ!!小さいおにぎりだから、「こむすび」かも!!」
「・・・ほう、分かる気がするぅ♪」
「これでパーティーは楽しくなるぞっ」
――
――――・・・ダンスパーティー会場の広場。
わいわいと魔法の森のみんなが、ダンスパーティーを楽しんでいます。
小鳥やリスさんたちが素敵な曲をかなでてくれて、ギフト君は嬉しそう。
耳長うさぎのもっくんが、「主催してみてよかった」と言います。
そこに、うさぎのハデルがやって来ました。
「ギーフト♪」
「お。もっくん、僕のいとこのハデルだよ」
「こんばんは~」
「・・・可愛い!!」
「あら、ありがとう。それでギフト、おにぎりが可愛いって評判よ」
「うんうん。そっちはハネルどうしたの?」
「うさぎの姿であっちこっち回ってる」
「そうなんだ?」
そこに、ニャーコとニャオタがやって来ます。
「ギーフト♪あら、ハデル・・・」
ニャオタが「にゃにゃにゃ、にゃーん♡」と運命的なリズムを放ちました。
「なに?雷落ちた気がしたけど・・・」
「「ギフト、気にしないで」」
「このおにぎりね、こむすび、って言うんだ」
「「え?」」
「小さいおにぎりだから、こむすび」
「「なにそれ、可愛い」」
「うんうん」
「ねぇ、よかったら僕と踊らないか?」
もっくんはハデルに声をかけました。
「あら、それもよくってよ」
そう言って、ハデルがもっくんと広場の真ん中へ。
ギフト君のこむすびは人気で、ギフト君は忙しそう。
そんな様子を見ているニャーコは、弟のニャオタと踊らせています。
パーシーが終わって、片付けの時間。
ニャーコとハデルはギフト君に声をかけました。
ギフト君はおおきめのおにぎりをにぎって、食べています。
「食べる?」
「「うんうん」」
別けてもらったおおきめのおにぎりにかぶりついて、ニャーコとハデルは「最高」だと幸せそうにぼやきました。
「ふたりとも可愛い♡」
「ハデル、送るよ」ともっくんが声をかけます。
「やばい、もう帰るねっ」
「うん」
ハデルを見送り、遠くを見ていたギフト君。
「はぁ~・・・頑張ったぞ~」
「うんうん。お米粒が口の周りについてるよ」
「え」
ニャーコはギフト君の顔についた米粒をとってくれました。
「うんうん。ハンサムね」
「うんうん。ありがとう。よかったら送っていくよ」
「あら、素敵ね。ニャオタ、帰りますよ」
「分かったー♪」
「あら、珍しい」
こうしてギフト君はニャーコとニャオタを途中まで送って、無事にお家に帰りました。
この日は早めにベッドに入って、すぐに眠ってしまったんだってさ。




