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エピソード37

「ごちそうさまでした。」


ジェラートのため、クロエは頑張った。

珍しく完食しただけでなく

本当にハーツのジェラートまで食べたのだ。


「ジェラートに目がなく···ハーツ様の分まで···」


「美味しそうに食べているクロエ嬢を

見ているだけで幸せな気持ちだったよ?

首都に有名なジェラート屋があるんだ!

今度食べに行こうね?」


「はいっ!とっても楽しみです♪」


『可愛い···知るきっかけをくれた

ここのシェフにはお礼を言わなきゃね···』


「さて!

この個室をこのまま使って良いと確認したから

先程の続きを話そうか?」


「はい!」


「《ニホンショク》と強制力の支配、

クロエ嬢が強制力の支配を受けないこと、

だったよね?

うん、それらは大きく関係しているんだ。

それを話すには···

まず、追放者の事を話さないといけない。」


「お願いします!」


「追放者には···《純アース人》から四親等以下、

貴族から平民まで、色々な立場と事情を持つ者がいた。」


『そんなに多くの追放者が???』


「···追放者はどのくらいの数なのですか?」


「《迷いの愛し子》が現れるたびに

数人から数十人ぐらいかな?

私も資料でしか知らないんだけどね?」


いつ《迷いの愛し子》が現れたのか

今まで何人の《迷いの愛し子》が現れたのか

クロエは、そんなことすら知る由もなかった···

祖国への不信感だけが募っていく。


「ガイル帝国は、追放者を受け入れているけど

強制力の支配を受けている者を、帝国内で

すぐ自由に行動させる訳にはいかなくてね···」


「昨日仰っていた···マーサの隔離の事でしょうか?」


「そうそう!

長くて3ヶ月ほど隔離生活で過ごしてもらうんだ。

何故、3ヶ月の隔離なのかと言うと

そこで《ニホンショク》が出てくる。」


『???』


「これも昨日伝えた通りなんだけど

ガイル人は《ニホンショク》が苦手でね···

味覚が違うのかな?好まない味なんだ。」


『私も好まない味だわ···』


「で、好んで食べる者がいないから

《ニホンショク》を提供する店もないし

《ニホンショク》に使われる

アース国独自の食材も流通していない。

追放者が、ガイル帝国で《ニホンショク》を

食べる機会は限りなく無いに等しいんだ。」


「···隣り合う国で、食材の流通がないとは···

本当にガイル人の味覚には合わないのですね···

私も子供の頃は逃げ出してしまう程だったので

気持ちはすごくわかりますが···」


「あははっ!クロエ嬢、逃げ出したの??」


「はい···母と一緒に逃亡しました。」


「はははっ!!

母君は父から聞いていた通りの方だ!」


「皇帝陛下は、母をどのように?」


「天真爛漫で奇想天外、

とても病弱とは思えぬ程のお転婆。

しかし、誰をも魅了する愛らしい妹だった···

と、言っていたよ?」


「···私の記憶の中の母と同じです!

母は···昔から変わっていなかったのですね。」


『ガイル帝国にいた頃の母には

自由奔放に過ごせる場所も

愛してくださる人々もいた···良かった···』


辛いことばかりかと思っていた母の過去に

幸せもあった事を知り、クロエは心底安心した。


「すぐにでも父に会ってもらうつもりなんだ。

だから···父から母君の話をたくさん聞いて

そして、父にも聞かせてあげて欲しい。

本当に母君の事を愛していたからね···?」


「···はい。

あ、あの···話を逸らしてしまってすみません!

続きをお願いします!」


「私もごめんね···結局泣かせてしまった。」


クロエ目からポロリと落ちる涙を

ハーツは指で拭ってくれた。


「···でも、嬉し泣きなので。」


「ふふっ、なら良かった。

でも···嬉し泣きでも目は腫れてしまうよ?

昨日みたいに···ぷはっ!······失礼。」


『むぅーーーっ!!』

ハーツの説明だけになると

空白行を入れられず

なんだか見ずらいなぁーと思い

クロエに合いの手を入れさせるのですが

そうすると別の会話に流れてしまって

脱線脱線で進みが遅いです···


2人の中で

ゆっくり話そうと決まったので

《迷いの愛し子》に関する事だけでなく

2人がお互いを知るためとして

まったり書いていこうと思いました!

今のところ!

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