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戦争開始

西側の城壁の上で5000人の敵兵の姿が見える。 奥の方に禿げた山が1つだけそびえ立っている。 その山の頂上付近に、 1つだけ豪華なテントがあり2段目にはテントが3つ、 さらに3段目にはテントが5つあった。


「どうしようかな~」


麒麟は何かを楽しそうに考えていた。


「何考えるの~?」


 青龍が麒麟にさりげなくそう聞いた。


「簡単な作戦さ!」


 麒麟は気楽な態度でそう返答した。


「どんなの?」


 青龍は首を傾げた。


「蛇之、 猫都、 エメラルドは本陣の近くにあるテントを襲撃して、 ルキナに大将首取らせようかな~」


 麒麟は気楽そうだった。 走行しているうちに正勝と智和が後ろからやって来て、 朱雀と白虎が【転移】してきた。


「とりあえず時間が無いから俺の言う通りにしてね。 蛇之、 猫都、 エメラルドは敵本陣の周りのテントを攻撃。 徳川親子は前線で派手にやって、 雀は俺と一緒に城壁の兵士の援護を……そしてルキナお前はてっぺんの()()を狙撃」


 麒麟は作戦を伝えると全員は行動を開始した。


「あの山に敵の本陣があるんだけどな~まぁいっか!」


 麒麟が自分の頭を撫でた。


「じゃあ行ってくる!」


 徳川親子は城壁から飛び降り味方の兵隊に命令を下す。


「階段を使って城壁を登れ!」


 智和の号令により兵士達は壁中に入り、 階段を上って行った。


「智和! 準備はいいか?」


「もちろんだ! 親父!」


 2人は武器を手元に【転移】した。 正勝の武器は綺麗な装飾が入った大太刀だ。 2人は得物を構え、 臨戦態勢に入った。 その頃、 ルキナは城壁の上を走りながら狙撃定点を探していた。


(ここならいける気がする!)


 ルキナは一番上のキャンプに目をつけた、 そこには王冠を被った男と杖を持ったルキナより少し小さいショートの目隠れの少女がいた。狙撃銃を手元に【転移】し、 構えながら急ブレーキをかけた。 ルキナはスコープを除き、 標的に照準を合わせた。 その際、 目隠れの少女を目撃した。


「Tschüss!」


 ルキナはドイツ語で「じゃあね!」と叫んだ。 それと同時に引き金を引いた。 弾は見事に命中、 ルキナは射たれた王の所に【転移】して真っ先に少女の所に向かった。


「Hey! Sei meine Schwester!」


 ルキナはドイツ語で「ねぇ! 私の妹になって!」と言いながら少女の手を握ってはしゃいだ。


「De quoi parles-tu! ?」


 少女はフランス語で「何を言っているのですか!?」と言い困惑した。


「ちょっと待ってね!」


 ルキナは王の首をもぎ取り少女の手を握って城壁の上に【転移】した。


「あなたは一体……」


 少女はルキナにそう聞いた。


「私ルキナ!! 君は?」


「私は……ルナ……ルナ=アンフェルノ!!」


 少女はもじもじと恥ずかしそうしていた。


「よろしくね! ルナちゃん!」


 ルキナは漫勉な笑顔でルナの手を優しく握ると同時に、 山の頂上が大爆発。 爆音はさほどなかったが、 頂上は一瞬で火の海と化し、 青みを帯びた炎が立ち上がっていた。


「一体何が……」


 ルナは爆破の威力に驚愕していた。


「ルキナちゃん特性! 超爆発弾めっちゃ威力高いよ!」


 ルキナはニヤリと笑いながらルナを見つめた。 あの爆発の原因はルキナが放った特殊な弾丸だった。


「見ればわかりますよ!」


 ルナがツッコミを入れた。


「どうだった?」


 ルキナは自信満々にルナにそう聞いた。


「”どうだった?”じゃないですよ! 」


 ルナはツッコミを入れた。


「そういえば、 ルナちゃんは何か欲しいものはある?」


 ルキナは首を傾げた。


「ケルベロスの能力が欲しいです……」


 ルナはニヤリと笑った。 その頃、 青龍たちは突撃の準備をしていた。


「青龍、 白虎、 エメラルド、 今だ行ってこい!」


 麒麟が青龍と白虎の足元に発射台を出現させた。 それと同時に、 青龍はエメラルドを抱きかかえた。 次の瞬間、 それが起動して3人を勢いよく山の方に飛ばした。 さぁ、 彼らは無事に帰って来られるのだろうか――

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