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早死して転生したアラフィフですが、異世界の江戸では人生愉快痛快です』  作者: 藍紫
第六章 異国への旅 準備 しん国編

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55話 夜に話す。そして宴会

55話 夜に話す。そして宴会

を投稿します。読んで頂けると嬉しいです。

「雅ちゃん、どうしたの?皆に何かあったでやんすか?」

「心、心様っ……雅疲れたのよ〜」

雅は急いで来たのか、心に抱きついたまま、肩で息をしている。

「雅ちゃん。ひと休みしてて。その間に孔ちゃん呼んでくるから」

そう言って心は孔ちゃんを呼びにいった。


「雅ちゃん!」「孔ちゃん!」

孔ちゃんが雅に駆け寄る。

雅は月河王との出来事を、孔ちゃんに話した。

それを聞いた孔ちゃんは少し考えて、心に言った。

「心様、今日紅ちゃんが寝た後で皆集合です。その間雅ちゃんはゆっくり休んで下さい」


その日の夜遅く、紅が寝た後で皆集合していた。

「……という訳で、雅ちゃんが急いで戻ってきた訳なんです。」

「雅ちゃん、本当に孔ちゃんの言う通りなのか?」

理央ちゃんは半泣き。小さい者や子供にはつい、幼少期のえりを重ねてしまうせいか涙もろいところがある。


「残念だけどそうなのよ〜

それで、豆助は『心様の側で色んな体験をするのがいいと思う』と言っているの」


「心、唇から血が出ているよ。気をつけて」

松江が心の肩にそっと手を置く。

心は自分でも気づかないうちに、唇を噛みすぎて血が出ていたのだ。


(何で紅がそんな目に。わっちが天女楼を留守にしがちだったから……

天女楼へ来た時、人に怯えながら抱き合っていたあの子達の事を考えたら、もっと注意深く関わらなくてはいけなかったのに!)


「ちょっと待った!」

友子が心を見て話始めた。

「心、今あんた自分をめっちゃ責めてるでしょ。

それは違うよ。

雅の話をちゃんと聞いていた?

豆助が少しずつ外に興味を向いてきたように、紅もそんな体験が必要なんだよ。

ただ、まだ心の近くがいいってだけ」


「そうね。紅ちゃんの中に何かがいるとしても、それは誰のせいでもない。悪いのはその何かだもの」

えりも冷静に心に話す。

えりは人知れず理央に育てられた自身の幼少期とも、重なる部分があるのかもしれない。


「そうだよ。雅ちゃんが急いで飛んできたのも、ずっと一緒に育ってきた豆助の意見を、早く心や皆に伝えるためだよ。先ずはそうするしかないから」


「松江様の言う通りです。孔は心様のお気持ち、よく分かります。ですが今はそうするしかないのです。

黒い塊の根本的な解決策は、その後に考えていかねばなりません。

幸い私や理央ちゃん、桜雅コンビは黒い塊の感覚が分かります。これからいくらでも対応策を考えていけるのです」


孔ちゃんもゆっくり落ち着いた口調で話をする。

皆の温かい言葉が、心に冷静さを取り戻していった。

「そうだね。ここにいる皆と一緒に、いろんな経験を積んでいくことが紅の心を強くするんだね。

それはきっとわっちらも……」


心はそう言うと、急に黙り込む。

「大丈夫?心?」

えりが心配して声をかけると、心がぶつぶつ独り言の様に話している。

「テーマ……」

「は、何て?」

えりが聞き返す。

「今回の旅のテーマ!『探せ!見つけろ!四人好み、異国旅(えりと理央のウエディングに向けては内緒)』

は変更でありんす。

『探せ!見つけろ!四人の好み、ドキドキワクワク体験旅!』で、どうだろ!」


「あんた、ここまできてまだテーマを。ぷぷっ」


「心様、そこまでのこだわり。あっぱれです。さすが我が主、松江様のご親友……」


「孔ちゃん、そこは乗らなくても良いのよ」


「いやいや松江様、やっぱりえり姫様と、ご一緒の仲間。えり姫様と同じに素晴らしい!」


「いや、孔ちゃんは冗談で乗ってるだけだけど、理央ちゃんマジで怖いよ……」


「まじ卍!宮爺は良きテーマかと思うぞ」


「うん!やはり物事には何でもテーマは必要ですぞ!発明や発見も仮説から入るものだしな」


「源外先生、そこは少し違うかも〜」

美桜が源外先生に突っ込む。

皆がそれぞれ話しだして、もうわちゃわちゃになってきた。


「まぁ!何はともあれ、テーマが決まったところで……」

友子がまとめ出す。


「うん、新しいテーマ

『探せ!見つけろ!四人の好み、ドキドキワクワク体験旅!』

決定のお祝いに……」


「宴会だぁ!」

皆が一斉に準備を始めた。


「それで紅は何が好きかのう?」


「宮爺、紅は何か服に興味がありそうよ。服が作られていくのが楽しいのか、いや?コーデするのが良いのかなぁ」


「いやいや、まだ知らないだけで山に行って、草花を見たり、採取するのも楽しいかもよ!」


「友子、そんな事言ったら、私と一緒で料理も楽しいかもよ。きっとした事ないでしょう」


「でもさ松江、紅ちゃんは舞とか歌なんかも好きかもよ。芸事少しずつ練習してたんでしょ」

「えり、それは言えるかも。紅は素質あったでありんす」


(紅にどんな体験がいいのか!って話す圧が強めでちょっと怖いかも〜)

美桜があーだこーだ話すのをちょっと引いてみていると、

孔ちゃんが美桜に手招きしている。


美桜がそこに向かうと、孔ちゃん、理央ちゃん、雅が待っていた。

「美桜ちゃん、今は何かを感じるかい?」


「理央ちゃん、今は感じないよ〜」


「そうですよね。皆、今は感じない。

これからは、感じた時の状況や時間、時期を全て細かく記録しましょう。

それを源外先生にも見せて経過観察していくのです。

何かが分かるかもしれない」

孔ちゃんがそう言うと皆が頷いた。


(日の本で危惧していた禍津神(まがつかみ)の事。

旅に出る時は、遠衛様に用心として伝えていたが……

黒い塊が禍津神なのかはまだわからない。

まずはこれからよく観察していかなくては)

孔ちゃんは色んな可能性を考えて行くことで、万全な対策を考えようとしていた。



夜も更けて宴会もお開きとなった。

「さあ、明日紅が起きたらわっちが紅に聞いてみるでやんす。乞うご期待!」

「ああ、楽しみにしてるよ〜」

心の言葉に、皆も何が紅の興味を引くのか楽しみに待つことにした。


上海に来て数週間、夜はすっかり冷え込み冬が始まりつつあった。






























読んで頂きありがとうございました。


次回の投稿は10月16日(金)20時です。

心達と仲間達の旅のこれからが気になった。面白い!

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皆様の応援が作者の強いモチベーションなります。

今後ともよろしくお願い致します。

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