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第78話
・・・これで準備万端。思ったより早かったけれど、うまくいきそうでよかった。
皇帝が送り出す姫。それも月から地球へ。
既視感しかない。
あの親バカが簡単に娘を一人にするわけがないからもう少し大変かな、と予想していたのに。順調すぎて怖い。
野望ってほどでもないけど、あの物語がないとあれを元にした面白い映画が出てこないし。日本《楽園》において、最古の作り話。そして、世界最古のSFファンタジー。
それを体験する人が身近にできるとは。頑張った甲斐がある。
これのために動けたのはあの、かぐや姫としての断片的な記憶のおかげ。
まさか、かぐや、と言う名前を言い出しのがかぐや姫本人だとは思わなかった。夢を諦めざるおえなかったけど。それくらい些細なことか。
もうすぐ始まる物語の、私は証人。
絶対に邪魔はさせない。バシレウスにも、アナッサにも、そしてかぐやにも。絶対に。
懸念点はバシレウスがついていく、と言い出すことかな。あとは、私の正体がバレないようにしないと。
アナッサをうまく使えば・・・。
「そういえば、バシレウスが楽園に旅行に行くそうよ。家族みんなで。温泉ですって」
これで、大丈夫。あの表情、アナッサが激怒していたから、きっと止めてくれる。あとは・・・




