第64話 裏口への道
速度を上げて屋敷の奥に進んでいく。1階は先程のメイドのみであったようだ。
エポックとジェネラレッシモは階段を見上げていた。
「上に行きましょう。所々脆くなっているので抜け落ちないように気をつけてくださいね」
ジェネラレッシモがゆっくりと1つ目の段に足を置いた。ギシッと板が悲鳴を上げる。
「もはやゴミ屋敷だな。ここの制圧が終わったら取り壊して立て直すか」
「そうですね。反逆者の屋敷ですから美しく、綺麗であろうと取り壊すべきだと思いますけど」
体重が軽い(ジェネラレッシモ比)エポックはスタスタと上に上がる。
隊員の一人が階段のてっぺんで待っていた。
「リュクシュール公爵、副団長、2階にいた者共は全員捕らえて窓から下へ受け渡しました!死亡者はいません!」
それを聞いてエポックは恐ろしい想像をする。
・・・・・・窓から?もしかして投げたのですか?それとも自由落下?それなら死亡者はいないという報告にも説明がつきますが。ヴィジラン公爵、一体どんな指導をしているのですか?
「うむ、流石だ。エポック、この屋敷に隠し部屋などはあるか?屋根裏などは?」
「屋根裏は父上が封鎖しました。屋根裏への扉は左の廊下の突き当りにあります。隠し部屋などは聞いたことがありませんね」
「では、誰か二人が屋根裏を調査しろ。その他は隠し部屋を探せ!俺とエポックは外だ!」
テキパキと役割分担をしていくジェネラレッシモに首を傾げるエポック。
「貴方はともかく私も外ですか?」
「大して屋敷の構造も知らない腕が立たない者は邪魔にしかならん」
「そうですか」
ジェネラレッシモはエポックを連れて玄関口をでた。
「この屋敷の裏門はどこにある?」
ボソリとエポックに聞くジェネラレッシモ。
「たしか、こっちの方ですね。行きます?」
「ああ、案内できるか?」
「一応。行きましょう」
微かな記憶をたどりつつ草がぼうぼうに生えて荒れに荒れた使用人用の出入り口についた。
キィーと音を立てて勝手に門が開いた。




