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第62話 事情

失神したメイドを隊員の一人がズルズルと引きずっていく。厚い埃がきれいになっていった。


メイドを屋敷の外にいる隊員に引き渡したことを確認すると一行は奥へと進んでいった。


「おい、この屋敷の者たちは全員がこんなのなのか?」


「・・・ええ、そうですよ。まだまともなのは私と次男のサヴァンツくらいですね」


「酷い有様だな。ろくに掃除もされていない」


砂埃が歩くたびに舞う事を言っているのだろう。


「お前はずっとここで暮らしていたのか?」


「いえ、一月に一度だけ訪れて、普段は息子と文官棟で寝泊まりしています」


「・・・大変、だな」


「父の影響下でないだけで大いに楽ですから」


二人の間に沈黙が降りた。


ドン!ガシャン!


大きな物音が静かな屋敷に響いた。

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