第52話 キリグ視点~コスプレ好きな魔王様!~
「それよりあのアニメ?なんのアニメのことですか?」
写真を撮り終えて満足したかぐやがおもいだしたかのように聞いた。ていうか、かぐやも知らないアニメなんてあるのか?
「知らない?『コスプレ好きな魔王様!』っていううちの生徒が作って大ヒットしたアニメなんだけど。魔王がメイド服とか、お姫様みたいなドレス、制服、勇者の鎧などなど・・・を着て楽しんでるところに勇者が来て・・・。みたいな感じなの。面白いよ~」
「このメイド喫茶と隣の執事喫茶はそのアニメのメイド服、執事服の意匠にしているの。作者が特別に許可してくれてさー」
かぐやがニッコニコ、ワクワクした顔に・・・。僕の勘が警戒しろと言っている!まずい、話題転換!
「が、学園って学園都市にまとめられているんですよね。無関係の人でも入れるんですか?」
「入れないよ。お貴族様みたいに偉い人の視察なら月に一回来るけど」
「お貴族様でも子爵様とか男爵様子供は来てるけどね。視察に来るお貴族様は伯爵様みたいな偉い方ばかりみたいだよ」
「じゃ、私も行けるね!」
おい!
「そうですわね、わたくしも行けますわ!キリグ様もちろん行きますわよね?」
「ワタシも皆の護衛のためについていくよ!キリグくんも行くだろう?」
くそ、こういう流れになると僕には拒否権はないんだよ!泣きたい・・・。
「・・・どういうこと?」
「今度トリスタン公爵を説得して視察に行かせても・・シグゲ!」
思わずかぐやの口を塞いだ。苦しそうにしているが自業自得だ。
「なんでバラすんだよ、このアホ!あと何で父さんなんだ!」
「わたくしもかぐや様の考えが良いと思いますわよ?」
「そうだね、話をいろいろ聞いたところ、一番簡単に説得できそうだと思うぞ?」
みんな父さんをそんなふうに思っていたのか?
「え?お貴族様?」
「私たち不敬に当たるんじゃ・・・」
「そんなこと気にしませんわ。わたくしたちは今、ただの観光客ですもの。ねえ、かぐや様」
「・・・そうだね!正直、貴族と平民っていう格差自体気に入らないもん!」
口を塞いでいた僕の手を払いのけてかぐやがアドラーティオさんに答えた。ったく、格差社会は人の統制
を取るために必要なんだ。勉強しなかったのか?
「さすが格差は重要ですが、行きすぎた格差はよくないとワタシも思います」
「さすが、かぐや様!素晴らしいお考えですわ!」
マニフィークさんまで?!僕の頭が硬いだけとか・・・ないよな?
「す、すごい!お貴族様って高圧的な人ばかりだと思ってた」
「高圧的?なんて貴族でしたか?」
「え?ええ?」
自分たちが女装させたお貴族様に問い詰められて戸惑っているのか困惑した表情になった。
「ちょ、ちょっと・・・名前は・・・」
「そうですか。ちょっと調査してみましょう。おい、いいよな、かぐや?」
「別にいいけど、なんで私に聞くの?」
「お前が許可したら皇帝も許してくれるだろ?」
「まあ、私がねだったらお父様、簡単に許してくれるだろうけど・・・それ言っちゃっていいの?」
・・・あっ!
「もしかして、皇女様?!」
「あの、美しく賢いことで有名な??う、意識しただけで後光が見えるような気が・・・」
なんだコイツら。それより野次馬が・・・。




