第42話 ヴィジラン公爵視点 偵察
リュクシュール公爵に城の皇帝の執務室に急いで来てほしいと連絡があったのはついさっき。なのになぜこのような状況なのか。
「遅いぞ」
入った瞬間に皇帝に涙を浮かべた目で睨まれた。
それほどに大切なことなのか?俺はできるだけ早く来たのだが・・・。
「あなたが遅いので2人でチェスをしていたのですよ。ただ陛下が負け続けて拗ねて困っていたのです。あなたが遅いのが原因なのであ
なたが慰めてください」
「俺に面倒な役を押し付けるな!お前がやっとけ!それとそんなに遅かったか?」
「そうですね。陛下があまりにも弱いので3試合できたこともありますが、あなたもかなり遅かったです。新式時間で15分程待ちましたよ」
「たった15分だ」
そんなにチマチマ時間を見るわけがないだろう!見る必要もない!
「はあー。そのたった15分にあったことを説明しましょう。結論から言うと我が父、前リュクシュール公爵が逃亡したしました。偵察隊が追ったようですがブリシオ公爵が五芒星会議のときに使用した目眩ましが使われてしまい・・・追うのを断念したようです」
何だと!不甲斐ない!
「あの目眩ましか。かなり眩しいものであったな。作り方をブリシオに吐かせようと思ったのだが断固として吐かんのだ」
「なぜ作り方を?陛下は何に使用するのですか?」
リュクシュール公爵が警戒しながら陛下に尋ねる。俺も何がでてきてもいいように警戒心を高めて
「そうですぞ。陛下は何をしでかすかわかりませんから。先に教えておいてください」
「かぐやは後光が射しているかのように可愛いだろう?だからかぐやが式典などで皆の前に立つ時に後光が射しているかのように表現するためである!」
「「は?」」
くっ!不覚にも驚かされたぞ!陛下もなかなかだな!まさかそんなことに兵器を使用するとは誰も考えるまい!
「陛下、そんなどうでもよ・・・いえ素晴らしいことに兵器を使用するのはどうかと・・・」
リュクシュール公爵よ。それは違う。陛下は国民全員がかぐや姫殿下を見るために眩しさになれるための訓練をさせるとおっしゃっているのだ!
「いいのだ!とりあえず、だ。エポック、お前の妻はいるのか?彼女は主犯格のハズだ」
「それが報告に上がってこないのです。家にいるかそれとも出かけているのか。家の使用人はすべて父の手に落ちていますゆえ」
「力技で押入ればよいのではないか?」
「あなたのような筋肉ゴリ・・・脳き・・・力のお強い方はそうすればよいでしょうがうちの偵察部隊はそうもいかない上にあまりに大事にしたくないので」
「私が関わっていること自体がもう大事ではないか?」
「陛下が関わることは想定内です。それよりドロワシオンがまだ何も言わないことのほうが想定外ですよ。・・・やはり頭の回る公爵閣下です」
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