第41話 たこ焼きをルナポリスで食べるには・・・
もうー!結局みんな珍味珍味言ってたのに1人8個ずつ、たこ焼き食べたんじゃん!おじさんは嬉しそうだったし、周りの人も1つ頼んで食べてみたりして驚いていたりしてた。
「スタジオを建設するのであればこの近くがよろしいですわ!たこ焼きをいつでも頂くことができるように!」
「それはいい!ワタシもこのたこ焼きを毎日食べたい!」
毎日は言いすぎだけど確かに頻繁に食べたいよね〜。考えるのは私の仕事じゃない。
「どうしたらいいと思う、キリグ?」
「・・・城の料理人に誘えばいい。それか、確かルナポリスに皇家が所有する屋敷があっただろ?そこの一部を改装して屋台を作ってもらえ」
おおー!専属の料理人ってことか!なんか格好良さそう!でもお父様を説得するのが簡単でもお母様は難しそう。
「それは妙案ですけれど、アナッサ叔母様から許可をいただくのが大変そうですわね」
「つまり・・・敵はアナッサ様か」
「私がどうかしたの?」
みんなで顔を突き合わせて話し合っていると後から聞き覚えのある声が・・・
「げ」
「何が「げ」なのかしら、かぐや。お母様に会えてうれしくないの?」
「キリグ、アナッサ様が敵とはどういうことかしら?」
恐る恐る振り返るとそこには質素め服を着て、仁王立ちをする、たこ焼きを両手に持ったお母様とばあやだった。
「「「「・・・」」」」
思わず皆で二人の両手を凝視する。
「これ、美味しいわね~」
「そうですね。まさかあの珍味がこのように美味とは・・・。味は見た目によりませんね」
「あら、あなたは食べることを最初、全力で拒否していたじゃない」
パクパクとたこ焼きを食べながら2人は楽しそうに話している。
「皇后陛下、そのたこ焼きはお気に召しましたか?」
「ええ、もちろんよ。あなたは・・・最近かぐやの護衛騎士になったヴィジラン公爵家の跡取り娘ね。確か名前は・・・マニフィークさんだったかしら?」
「はい。かぐや様はとても素晴らしい主で毎日がとても楽しいです!」
ちょっとお母様!そんな「えっ!?」って顔をしないでよ!娘をなんだと思ってるの?
「叔母様、実はわたくしもこちらをとても気に入りましたの!」
「やはり城の料理人に引き入れようかしら?私は毎日食べたいわ!」
「それでは私が食べることができないのでルナポリスの皇家が所有する屋敷を改装して・・・」
・・・キリグってすごいね。大人が出すような案を1人でぽんっと出せちゃうんだもん!あっ、でも私たち成人済みだから大人だったや。
「かぐや、これ、大事になる予感がするんだが・・・」
「大丈夫でしょ!お母様とばあやだよ?私たちと違って変に暴走するわけないじゃん!」
「私たち、というところは全力で否定したいが暴走している自覚があるならよかった」
否定するべきところが違ーう!こういうときは空気が読めないんだから。
もうーと言いながら私はもう一度たこ焼きの屋台に行って
「たこ焼きを10個ください!」
「おう!嬢ちゃんはよく食べるね〜!たこ焼きのおいしさを宣伝してくれたお礼だに2つオマケつけとくよ!ただ、食べ過ぎには注意しな!」
なんで10個頼んだか?最初に頼んだ8個のうち2つをキリグに食べられて、それが返ってきてないから。
つまりマニフィークさんと、アドラーティオ様は8個食べたのにキリグだけ10個、私は6個しか食べてない。
だから10個。8個は私が普通に食べたい分。
お母様とばあやが難しい(?)話をしている間に私はこの12個のたこ焼きを完食す・・・!
「アッ!お母様食べちゃだめ!私が買ったのに!」
「別にいいでしょ。もう一度買ってきなさい」
「えー、ってばあやにも食べられた・・・」
「姫様はこのたこ焼きをルナポリスで食べたくないのですか?頭を働かせるためには栄養が必要なのです」
そりゃ食べたいけどさー。私の分を食べるのは違うでしょ。お母様とばあやのイジワル!
そうして残ったたこ焼きをもそもそと食べているうちに決着がついたようで
「バシレウスに屋敷の掃除の手配をしてもらわなければならないわね」
「あの料理人の方を引入れる条件はどうしましょう?」
と貴族の寄り付かない平民の街の片隅で皇后、皇女をはじめとした平民の引き抜き案を考えていた。
書いていてとてもたこ焼きが食べたくなる・・・。




