58 ツッコミ所
補給を済ませてワクムスピ:ノムイッカ・ラシタ専用小型機動戦闘機は、
戦場に舞い戻る。
冷静なくせに割と無茶をする相棒の元へ急いだ。
既に戦いは、西側に軍配が上がっていたが、まだ小競り合いは続いている。
おバカな相棒のフォローに入る為、急く気持ちを抑えながら
ワクムスピの速度を上げて進む。
AIにm.a.u.s Systemを解除させ、相棒の位置を探らせる。
「サー、見つけました。敵空母y軸3時方向に交戦中の
アメノミカゲ:ノブテル・ミズマ専用人型機を確認しました」
「いいね、さすがは【ZAI】その周辺の敵はどうなってる?」
相棒の健在に胸をなでおろすノムイッカ・ラシタ。
まだ油断はできない。
敵のど真ん中だ。
何処から援軍が来るかわからない。
非常識な兵器を持ちこんで来る相手に油断したくないのだ。
「okサー。敵と交戦中のアメノミカゲ後方に向かう敵影を一つ確認しました」
「アメノミカゲは何をしている?気が付いてないのか?」
嫌な予感を感じながらノムイッカ・ラシタは機体の速度上げる。
「サー。敵と殴り合いをして動きを止めています。
回り込んでいる敵に気づいていないと判断します」
その回答に
「はぁ?戦場のど真ん中で足を止めてどつき合いだぁ?!」
流石に呆れていた。
「何考えてるあのおバカは!!!」
ノムイッカ・ラシタは、相棒の機体後方に迫る敵に照準を合わせる。
このままだと確実に撃墜コースだからだ。
照準を合うと即座に引き金を引く。
もう余裕などない。時間も無い。
ワクムスピから放たれたビームは、見事に相棒の機体後方に迫る敵を撃ち抜いた。
そのまま、胸をなでおろしながらも相棒の機体の傍に近寄ると
AIが言う通りに絶賛殴り合い中の元気なアメノミカゲを確認した。
戦場のど真ん中でお互いの右拳をぶつけあっている。
訳の分からない力比べを無重力の宇宙でやっている。
『どこの格闘漫画だよ!』と、思わず考えてしまうノムイッカ・ラシタ。
何でもありで、生き残ることが正義の戦場で
熱い戦いをやっている相棒がいる。
しかもロボット同士で…何をしているのかわからない状況だ。
その姿を見て通信を入れた。
「何、熱血格闘してんだよ!!ここ戦場だよ、場所くらいわきまえろよな!」
ノムイッカ・ラシタが呆れたという感じで話した。
もう、どうツッコんでいいか、わからなくなる状況だったのだ。
「仕方ないだろうが、敵の攻撃防いでたらこうなったんだよ!!」
ノブテル・ミズマの苦情が来る。
『いや、付き合わなくてもいいだろうが』
そう思いながらも
「勝手にやってろ!!」
と言い捨てて戦場に残る敵を見据える。
まだ、戦場に残る戦艦、支援艦、空母を何とかしようと動き出す。




