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新マジェスト伝説ー魔神具師達の忍務ー  作者: 黒羽冥


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第六十六話廃里。

球利ちゃん……………………ではなく木路がひとしきり叫んだ……………………そしてなだめ落ち着いた木路を先頭に深い森の中へと入っていった。

 私達はそんな木路の後に続いていく。

 ツルツルの頭部が見えることで目印と化している木路。

 だがそんなことで笑ってはいけないのである。

私達のリーダーは今……………………そのツルツルの木路なのである。

仲良くなった球利ちゃんを隣に歩く木路。

 どうやら球利ちゃんに仲間と認められたようだった。

 

「おい……………………………おまえさ………………これ食うか?」

 

 そういった木路は何かを隣を歩いている球利ちゃんに見せていた。

 

「きゅううぅぅ…………………………?」

「ハハハ!これはな…………………………ふきふらしという木の芽なんだ……………………美味いぞ?」

「きゅううぅぅっ!!」

 

 球利ちゃんが嬉しそうに木路から受け取り食べる。

 もぐもぐ食べる球利ちゃん……………………すると。

 

「きゅううぅぅぅぅぅーーーーーーーーーーっ!!」

 

 涙を流し嬉しそうに食べている球利ちゃん…………そしてそんな球利ちゃんを見て優しそうに笑っている木路…………実は結構いいやつに見えたのである。

 そんなこんなで私達は随分と歩いていた。

 徐々にこの島の中心部まで私達はたどり着いていた。

すると……………………………………。

 

「つい………………………………た。」

 

 木路がそう言った先を目にした私達は…………思わず固まってしまった。

 

「ここが………………………………木の里………………………………。」

「これは…………………………………………………………。」

「酷い…………………………………………ですう………………。」

「ねえ…………………………木路……………………………………。」

 

 私達の声………………………………そして木路は呆然と立ち尽くしていた。

 

「木路!!???」

「………………………………………………………………………….。」

 

 木路は無言で固まっていた。

木路は只々………………何もできず立っていたように見えた。

それはそうだ…………………………私達の目の前には…………木々が倒れ……中の建物は破壊され倒壊し…………人々の残骸だろう肉塊があちこちに転がりそして……………………。

 誰一人…………………………………………そこには存在せず…………その一帯だけが無と化していたのだから………………。

 震え出す木路………………………………………………。

 

「あの………………………………木路……………………………………。」

「……………………………………………………………………。」

 

 私の声に押し黙った木路…………でも身体は震え…………そして口はギリリと歯を食いしばっていた。

 

「くっ……………………………………………………………………。」

 

 そう……………………声を押し殺す木路。

 建物の崩壊とあちこちに見える血溜まり………………それがこの里に何も残っていないという現実を突きつけていた。

 

「うおおおおおーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!」

 

木路の咆哮が響き渡った…………………………………………。

 ◇

 ◇

 ◇

 私達はそのまま立ち尽くすしかなかった。

 激しく涙し………………泣き叫ぶ木路……………………………。

 そして………………近づいていく球利ちゃん。

 

「きゅう……………………………………………………………………。」

「お前………………………………俺を……………………………………。」

 

 すると……………………激しく涙し叫んだ木路。

 それは止まることはなく……………………続いたのだった。

 その時………………………………。

 里の最奥から何かの音が聞こえてきたのだった。

 ◇

 ◇

 ◇

 お読みいただきありがとうございました。

 

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