第三十一話球利ちゃん。
それから私達は三人で次の目的地である火忍の暮らす里へと向かっていたの。
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「なあお前…………………あの女ってお前の彼女?」
私達三人が火の里へと向かっている道中…………そんな発言をしたのは…………風花ちゃんの魔神ポンタだった。
彼は水璃ちゃんの魔神である球利ちゃんにそう耳打ちした。
「きゅ?」
首をかしげながらそうこたえた球利ちゃん。
彼はひたすら純粋なのだった。
魔神と言ってもそれぞれ性格もあるし趣味嗜好もちがうのだ。
私の魔神たかおもその一人でたかおはおじいちゃんだ。
「はあ……………………いかづちよ………………そろそろ休憩じゃあないのか?」
まだ歩き初めて数時間。
だけど、たかおはこうしてすぐに休もうと思っているおじいちゃんだ。
一人空を飛んでいるのにだ。
私はいつものように目を細め、たかおに目を向けた。
「なんだ…………いかづち。」
「だからさ…………たかお…………いつも言ってるけどさあ……………もうちょっと自分のスタイルにも気をつけた方が良くないかなあ?」
私を見ながら深いため息をつくたかお。
「はあ………………お前な………いかづち……ワシはお前が力を奪っていくからそれだけの体力が必要なのだ!!だから少しはいたわるのだ!!」
「ふうん。」
「かるっ!!お前本当に軽いぞ!!もっとわしをいたわるのじゃ!!」
そんな会話をしていた私達に目を向けていたポンタは再び球利に告げる。
「ああいうのは参考にならんな…………あの二人は孫とじいさんだ………………だがお前は必死にあの女…………水璃をいつも守ってる…………惚れてるんだろう?」
これは完全にセクハラだった。
セクハラたぬき。
「ああ……………俺たちは風花が俺に完全に惚れてるからな…………………お前にも分かるだろう?」
「きゅうぅぅぅ?」
不思議そうな顔をして首をかしげていた球利ちゃん。
すると戦闘を歩いていた水璃ちゃんが口に開く。
「ねえ…………二人とも………………さっきから何の話ししているの?」
水璃ちゃんの声に慌て顔を赤らめた球利ちゃん。
「きゅ!?きゅうううぅぅぅ。」
「あはは………ダメだこいつマジだな…………。」
そういいながら笑っていたポンタ。
「ポンタ何の話してるの?」
「ん?ああ………………なんでもねえよ風花。」
風花ちゃんの声にそう返したポンタは表情を変えていく。
「んあ……………………そろそろ近づいてきてるな。」
「ポンタ何かわかったの?」
「ああ。わずかだが熱風を感じた。」
「熱風かあ…………………私にはまだ何もわかんない。」
「はっはっは…………………お前はまだまだだからな風花。」
ポンタと風花が先頭を歩き振り返る。
「いかづちちゃん、水璃ちゃん!そろそろ見えてくるかも。」
私達が先に目を向ける。
そこには大きな山があったの。
「アレは…………………………………………。」
「火の山………………………「火流山」だね。」
そういったのは水璃ちゃんだった。
「そうなんだね…………………………………。」
私達の身体にもその熱を感じ初めてくる。
「なんか暑いね……………………………………。」
「うん…………………………でもまだ先なのかな火の里………………………………………………。」
「私も初めてだから入り口も分からないんだけど。」
そういった水璃ちゃん。
だけど……………………………………その時。
ガサッと背後から何かの音が聞こえた。
振り返った私達。
そこには屈強な身体を持つ数名の男達がこちらに目を向け笑い立っていたの。
「ぐふふ……………………なんだお姉ちゃん達…………この火の山に何をしにきたんだ?」
「兄貴………………こいつら上玉ですねえ。」
下卑た男達が私達を嫌な目で見て笑っていたの。
「何あなた達………………………………………!?」
水璃ちゃんが震え立っていた。
「おお……………………………お前は水忍…………………くノ一だなあ………………さすが水忍………………綺麗な女が多い忍びだと聞いた事があったが…………これは本物だなあ。」
水璃ちゃんに近づきジロジロと眺める大男。
すると水璃ちゃんの目の前には球利ちゃんが立ち構えていた。
震え立って水璃ちゃんを庇う球利ちゃん。
「なんだ河童!!!??お前に用事はねえ!!邪魔するんじゃねえ…………………………………。」
そう怒鳴り震える大男。
「俺は山賊……………………………やまだ…………ここは俺たちのテリトリーだ…………………ここを通りたかったら何かを差し出せ…………分かるだろう?」
男達はニヤニヤと笑っていた。
そして球利ちゃんに向け拳を振り上げたの。
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