第二十八話水璃ちゃんの技。
「水音………………………………………。」
水璃ちゃんのその声とともに毒露の脳天に一粒の水が落ちる……………だがそれは………鋭い槍と化して一気に身体を貫いた。
「うがあああああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!」
激しく混乱し悶え叫ぶ毒露。
「す………………凄い…………………ですう…………。」
「うん……………水璃ちゃんすごいね………………。」
見ていた私達はそんな会話をしていた。
すると水菜様が苦しげに声を上げた。
「いや……………………まだ…………………なにかありそうです。」
「「えっ!!???」」
私と風花ちゃんも声を重ねていた。
その時。
ズズズとなにかの音が聞こえた。
それに気づいたのは水菜様だった。
「水璃!!まだよ!!気を抜いちゃダメ!!」
「えっ!?」
そう返し顔を向けた水璃ちゃん。
するといつの間にか水璃ちゃんの足元には水たまりができていた………それはただの水ではなく汚泥だった。
「水璃ちゃん!!!???」
「水璃!!!???」
私と水菜様の叫ぶ声。
その時。
水璃ちゃんの足元の泥からぬっと手が飛び出し彼女の足を掴んだの。
「えっ!?」
そのまま汚泥からぬーーーーーーーーーーっと巨大な腕が飛び出し水璃ちゃんの身体を持ち上げていく。
頭部が汚泥で構築され首…………………身体が汚泥から再構築され大地から徐々に浮かび上がってくる。
「ぐへへへ……………………うごおおおおおおーーーーーーーーーーーーーーっ!!」
「いやあああああーーーーーーーーーっ!!」
水璃ちゃんの声が響き渡り彼女の足が魔物である毒露に掴まれ持ち上げられていった。
「何!?あいつやられたんじゃなかったの!?」
「やはり…………………あんなに簡単に倒せる相手ではなかったのね。」
唇を噛み締め手を強く握った水菜様。
そして水璃ちゃんの声が響き渡っていた。
「水璃ちゃん!!???」
私は立ち上がった。
「あの………………………………。」
そう声を上げた水菜様。
「よろしくお願いします。」
「もちろんです。」
◇
◇
◇
「きゃあああああーーーーーーーーーっ!!」
「ぐへへへ……………さあ………………このまま気絶させて………………………お前は持ち帰り…………壊してやるからな。」
そう気味悪く笑う妖である毒露。
私は構え走り出していく。
「たかお!!」
「いかづち……………………。」
「分かってるわよね?」
「ああ……………………もちろんだ。」
「よおし!!じゃあやるわよ……………久しぶりに私は怒ってるの。」
「ああ……………………そうみてえだな。」
たかおの身体から青い光がぽーっと光出していた。
私に感情にも力を増していたように感じたたかおと私の魔神具である雷魔手裏剣。
目の前で笑い水璃ちゃんを振り回している妖毒露。
こいつは……………こいつを許してはいけない。
そう思った。
ふと目を向けると先に転がっていた水璃ちゃんの魔神具の槍。
「カッパさん…………………………………。」
私は思わず立ち止まっていた。
その時。
スーッと槍から光が流れ出し………………その形を変えていく。
それは形作り………………カッパさんの姿が現れた。
「きゅうううぅぅぅ。」
悲しげな表情のカッパさん。
「カッパさん……………………………大丈夫だよ。」
私の声に目を潤ませ目を向けてきたカッパさん。
あんなに凄い技を放って毒露を倒した矢先に水璃ちゃんがあんな目にあっている。
その事に責任を感じたのかもしれない。
私は頭部に手をあてがう。
「きゅうぅぅぅ………………………………??」
「大丈夫………………………私があいつ倒すから。」
カッパさんの目から涙が一粒こぼれ落ちた。
「じゃあ行ってくる!!」
私は再び走り出していく。
カッパさんの思いは私がちゃんと受け取ったよ。
だから…………………………………。
「はあああああーーーーーーーーーーーーーっ!!」
飛び上がった私。
私の手には雷魔手裏剣があった。
「がああああああーーーーーーーーーーーーーっ!!!???」
毒露の手がある岩に向け振り下ろされていく。
そのまま水璃ちゃんを岩に叩きつける為に。
「水璃ちゃん!!!????」
「水璃!!!?????」
私は雷魔手裏剣を。
思い切り……………………………。
投げ放ったんだ………………………………………。
バリバリバリーーーーーっと雷鳴が轟き…………………………そして毒露に向かい放たれていったの。
そして………………その時………たかおが輝き出したんだ。
◇
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