第二十五話毒露。
水璃ちゃんが槍を振るう!!
すると目の前の妖たちが突かれ消えていった。
だがその最奥に見えたのは巨大な異形の妖だった。
「なにあれ!!???」
「なんか気持ち悪いですう」
「二人とも大丈夫!?」
私達に追いついた水璃ちゃんが声をかけてきた。
その背後からはあの河童さんが必死な面持ちで私達をみていた。
「大丈夫だよ…………でもあれなに?」
「おおきい……………ですねえ。」
「アレは妖怪ね………………………………………私達水忍にとって厄介な相手なのよ。」
そう言い放ち妖怪に目を向け辛そうにしている水菜様…………………………。
すると巨大な妖はこちらに目を向け口を開く。
「ぐふぐふ…………………ぐふ……………人間かあ……………いい匂いがするなあ……………とても美味そうだ。」
地面に響きそうな程の低音で声をあげる妖怪。
「妖が…………………………………………。」
「しゃべったあああっ!!???」
「水菜様!!???」
私風花ちゃんそして水璃ちゃんはその事に驚きの声が隠せなかった。
すると水菜様が答える。
「妖でも強力な妖であれば自我を持ち………考え行動し……私達のように話せると言います………あやつもその類いなのでしょう。」
「そんな………………………………水菜様………だからここまで水菜様のお力でも危機的状況に陥ったのですね。」
「そうよ………………あの妖は「毒露」…………私達水忍にとって……………その毒で侵食してくる………恐ろしい相手なの…………。」
その時………水菜様の言葉を裏付けるように異臭が強力になり私達も思わず鼻を抑えてしまっていた。
「ううううぅぅぅ……………………くさいいい。」
「ほんとに………………この匂い……………………うえうぇうぇっ。」
私も風花ちゃんも毒露の強烈な匂いに思わず鼻を抑え、うずくまってしまう。
そんな時…………水璃ちゃんも漂ってきた匂いに膝をついてしまっていた。
「うっ………………くっ………………………これは……………………うっ」
水菜様と水璃ちゃんもまた例外ではなかった。
「やはり………………この毒が…………………身体を痺れさせてきて…………………くっ…………………私も………この里の水が既に毒で侵されていたのです。」
すると風花ちゃんの身体が徐々に力を失ったかのように倒れ込んでいった。
「風花ちゃん!!???」
「えっ!?大丈夫!?風花ちゃん!!???」
そしてなんと水菜様も力が入らないように倒れるのを何とか耐えているようだった。
すると水忍の水璃ちゃんは力が入らないであろう身体を奮い立たせ………………立ち上がろうとしていた。
プルプル震えながらゆっくりと立ち上がっていく水璃ちゃん。
「水璃…………………………あなた……………………………」
「へ………………平気です………………これくらい。」
そう言いながら魔神具である槍を支えに何とか立ち上がった水璃ちゃん。
すると巨大な敵毒露が二人の目の前に立ちはだかっていた。
「水璃…………………………離れて………………ここは私が……………………………………くっ。」
「水菜様!!!」
水菜様が辛そうに手を構えると巻物を咥える。
「口寄せの術………………………!いでよミズチ。」
グオオオオオオーーーーーーーーーーーーーーッと激しい咆哮を上げ姿を現した水の龍。
それは毒露に襲いかかっていく。
「水菜様……………………凄い!!!!!」
「うっ………うん………………本当に………凄いね。」
そう微かに語った風花ちゃん。
「風花ちゃんは休んでて」
「ありがとういかづちちゃん」
弱々しくそう言った風花ちゃん。
すると毒露がニタリと笑みを浮かべる。
「ぐふふ…………………………………………………」
低い毒露の声が聞こえたその時。
「ぐうおおおおおーーーーーーーーーーーーっ!!綺………麗………だな…………………お前……俺が………………食ってやるうーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」
そう叫び水菜様に襲いかかっていく毒露。
その時。
水菜様の水龍が……………………………。
黒く…………………………………。
ドロドロの汚泥に変化していたのでした。
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