第二十一話水菜様
驚きの声をあげた私達。
あまりの驚きに私も風花ちゃんも呆然としてしまう。
すると水璃ちゃんは自分の魔神具をまじまじと見ていた。
「これが………魔神具……………………かあ。」
「ねえ………………水璃ちゃん?」
「ん?なあに?」
「その魔神具を使用した事は今までなかったの?」
「えっ!?………………ああ…………………この槍を誰かから送られてから持ち歩いてはいたわ………でも普通に槍じゃん…………………槍が光って『球利』が出てきたけど『球利』は捨て河童に見えたしさ。」
そう言いながら河童の『球利』を見ながら口を開く水璃ちゃん。
「それで里に入れなくなっていたって話をしていたけれど………………水の里はどうなっているのか……………本当は…………なんとかして水の里に入りたい………………でも………。」
「でも入れないの!!!」
号泣する水璃ちゃん……………すると水璃ちゃんの声に光出したのは河童さんだった。
「きゅ?」
「えっ?『球利』?」
水璃ちゃんの涙に動きだす河童さん。
すると河童さんは手の平を背後の滝に差し出す。
何かをやろうとしている河童さん。
構えて滝に向かい何かを念じていく河童さん。
果たしてこんな可愛らしい河童さんに何ができるというのか。
私達は何かを期待しながらその光景を見つめていた。
その瞬間。
水璃ちゃんが手にしていた槍が青白く光り出したの。
「えっ!?」
「水璃ちゃん……………………それってやっぱり魔神具!?」
「きっとそうだよ水璃ちゃん!!」
風花ちゃんも私もそう声をかけていたの。
「えっ!?でも魔神具は里に祀られていたハズ………………でも………………………これって?」
その青白い光は大きなものへと辺りを青白く照らしだしていく。
「これは魔神具で…………………………えっ!?河童さんが!!???」
その瞬間。
より大きくなっていく青白い光。
それは私達の目の前の大きな滝を照らし出していく。
するとその光の先の水の流れがなんとさけられていく。
その先に見えたのは微かな何かだったの。
そして河童さんが叫んだの。
「きゅうううーーーーーーーーーーーっ!!」
その瞬間。
なんと河童さんが光を放っていく。
それはまさに槍から発した光と同様の青白い光だった。
するとゴゴゴという轟音とともに震えだしていく大地。
そして徐々に滝が変化を見せてくる。
それにより落ちてくる水の流れが意図的に変えられていく。
水の流れが両脇に寄せられ滝の流れが分かれ落ちていったの。
「おおおおーーーーーーーーーーっ!!」
「これは凄いよ…………………河童さん。」
「本当に凄いわ……………………そして『球利』あなたはやっぱり………………………………。」
そう何かを確証したかのように言い放った水璃ちゃん。
すると河童さんの目が輝きだす。
そして滝壺に流れる水が震えだしていく。
その時………………ゴゴゴと開ききった滝の裏側。
そこに見えたのは巨大な扉だった。
「扉!!???」
「滝壺の中にあんな大きな扉が!?」
「アレは里の入り口!?思い出した…………私里からほおり出されるようにあの扉の内側から出てきたんだ。」
「水璃ちゃんそれってやっぱり………………。」
「うん……………そう………………こうして閉まっているけど…………………あそこが水の里の入り口よ。」
「二人とも!河童さんがなんか…………!!」
風花ちゃんの驚きの声。
すると河童さんが光り輝いていた。
そしてスーッと手を上げると水璃ちゃんの手に握られていた槍がひとりでに動きだす。
「えっ!?なにこれ!!???」
「水璃ちゃん!!やっぱりそれ魔神具じゃない??」
「これが魔神具……………………………あっ!?」
スーッと浮いていくと槍はさらに光を増していく。
河童さんの手平の上に滞空する槍。
そして河童さんが扉に向かい構える。
「河童さん!!???」
「それ水璃ちゃんの槍…………………………。」
「もしかして……………その槍が扉の鍵なの!?」
水璃ちゃんのその声に河童さんがニヤリと笑みを浮かべた。
すると脳内に誰かの声が流れ込んできた。
「水璃…………………………………ここまでこれたのね?」
「『水菜』様!!???」
「さあ…………今は「球利」の声帯を借り一時的に話せてます……でも妖怪の数が……………………。」
「「水菜」様!!中に入れなくて……………………。」
「ええ。私がこの扉を使用し水の里から妖を逃がさない為の扉をここに建てたのです……………あなた達魔神具師が辿り着いたので…………………解錠します………………お願いします水の里を。」
「水菜」様の声が途切れた。
その瞬間。
「きゅうううーーーーーーーーーーーっ!!」
「球利」さんの声と共にガコンッという音がして巨大な扉が開いていったのです。
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