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新マジェスト伝説ー魔神具師達の忍務ー  作者: 黒羽冥


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17/65

第十七話河童と女の子。

私達の目の前に現れた轟々と流れ落ちる滝。

それを目にしていた私達。

すると、どこかで何かが動いた気がしたの。

そちらに目を向けていた私達の目の前に見えたのは滝壺の水に浮かぶ光る何かだった。

キランっと輝き見えたのは水に浮かぶ何者かの頭頂部に見えたの。

何か見覚えのあるもの……私はその何かを考えると……………それは身近なものだった。

それはあのはくさい様の頭だった。


「あっ!!あれは河童の頭だわ。」

「ああっ!!そう言われれば…………河童の頭かもしれませんね……………………。」


風花ちゃんの言葉に私の中で、とある事を試したくなってしまう。

私はその辺にあった竹を切り、枝を払いそして先端に糸を括り付ける。

そして糸の先には針をつける………その針につけたのは……………そう……………弁当に入れていたきゅうりだった。


「できたあああーーーーーーーーーーっ!!」

「えっ!?すごおおおーーーい!いかづちちゃんそれって釣り竿だね!」

「うんっ!!さあこれでつっちゃお風花ちゃん!!」

「うんっ!!」


風花ちゃんの声に私がサッと川の中にきゅうりをドボンっとインさせる。

そして私達は糸の先に視線を向けていた。

静かにそれにかかる何かを期待し二人で糸の先を眺めていた。

すると。

目にしていた滝壺の水面にゴポッと空気の泡が立ち上がってくる。

私は手に構えていた釣り竿に力が入る。

その時……………激しくググーーーーーーっと引いてくる釣り竿に力がこもる。


「これは…………………………凄い力だよ風花ちゃん!?」

「わ……………私も手伝いますうううーーーーっ」


そう言いながら私達は釣り竿が持っていかれないように足に力を込めて踏ん張っていたの。


「うぐぐーーーーーーーーーーーーっ!?」

「ぬうううーーーーーーーーーーーっ!!」


すると水面に徐々に浮き上がってきたのはやはりあの時目にしていたピカピカの頭頂部だった。


「そろそろ……………………きたかなあーーーーーーーーーーーーーーーーっ!?」

「うんっ………………………きたかもですうーーーーーーーーーーーーーーーーっ!?」


そしてとうとう………………………………………。

バサーーーーーーーーーーーーっと水から飛びだしてきたのはなんと河童だったの。


「きゅうううーーーーーーーーーーーーっ!?」

「えええーーーーーーーーーーーーーっ!?」

「やっぱり………………河童だあああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!?」


私達の声が鳴り響いた。

そして私達の目の前の大地にスタっと立ち構えた河童。


「いや………………アレはもしかしてはくさい様のような髪がない人間なのかもしれない。」

「声に出てるよいかづちちゃん。」


私達がそんな会話をしていると川面の方から何かの音が聞こえてきた。

それは明らかな空気を吸う呼吸音だった。


「なんの音!?」

「分からないけど…………………誰かの空気を吸う音のようです。」


私の言葉にそう返してきた風花ちゃん。

そのまま私達はそちらに目を向けると川面になにかの筒が見えていた。

そしてそのものに注意をはらうと明らかに誰かがその筒で呼吸をしているようだった。

私はその筒を見てると………………つい……………何かがしたくなってくる。

そう………………私のいたずら心に火がついてしまったのだった。

筒に近づいていく私と風花ちゃん。

私の手に握っていたのはお塩…………サラサラと筒に入れていくとゴポッっと空気の泡を立てる水の中に隠れている何者か。

でも…………………頑張って耐えている何者か。

何とか耐えているようだった。

すると私は何かを思い出したようにあるものを取り出した。

それは真っ赤に輝く唐辛子の王様で、この忍びの里でもなんと犯罪者を捕らえた時に口を割らせるためにも使われるといわれる唐辛子の一種「火炎辛子《かえんからし》」だった。

私がそれを日に照らして眺める。

するとそれに気がついたのか……………さっきの河童さんが私に近づいてくる。

ひたひたと歩き近づいてくる河童さん。


「きゅうううぅぅ。」


目を潤ませ私に何かを訴えかけてくる河童さん。

きっとこの河童さんはこの筒で息をしている人物を知っているのだろう……そしてその人物を庇っての行動なのだろう…………そう思った私。


「ふぅ………………河童さんは優しいね!じゃあそこのあなたさっさと出てきなさい!」


そう言った私。

すると筒を離し中から誰かが起き上がってくるようだった。

その時。

つい………………手が滑った私。


「あっ…………………………………。」

「ああっ!!!??」


もう私の手の中には火炎辛子は見えなかった。

そう……竹筒の中に火炎辛子がインしたのだ。

そして水の中から飛び出してきたのは一人の女の子だった。


「うきゃあああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」

◇

◇

◇

お読みいただきありがとうございました。

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