3話「帰ってきた瞬介」
俺の突然の登場に、ラビィ達には驚きを持って迎えられた。
まぁだろうなと思っていた。
「うっひゃあー生ラビィさん! おいら、アタックしちゃおうかな」
「……誠太くん、今はそれどころじゃないはずだよ。竹林さん」
「はい」
運転をお願いしていた竹林さんがエンジンを切り、俺たちも外に出た。
すると、
コーディが吠えながらやってきた。
やっぱり、コーディには俺が分かるらしい。
耳を伏せて千切れんばかりに尻尾を振る姿は、狼虎とはおもえないほどに犬だった。
「よしよーし、おそらくこっちでは久々だろうな」
「シュ、シュンスケ様? ……ほ、本物ですの?」
「ああ、ただいまラビィ」
「婿殿!」
「うっせ、メディネア」
「……すげー、本当にアラビアンだ」
「ちょ、ちょっと視線に困る恰好だね。よくあんな女性にアプローチされて冷たい態度取れるなんて……」
「大胆な……それに婿殿って、瞬介さん! どういうことですか?」
さて、どうして俺がこっちの世界で悠人、明花や誠太とともに来ているのか。
それを語るのは後にして、俺は自分の状態を聞こうことにしたが――
「シュンスケ様」
「なんだ?」
「……その乗り物とその方たちをご紹介いただければ……」
「あ、そうだったな。えっと――」
ということでこの場にいる悠人、竹林さん、誠太、明花の四人を紹介した。
悠人たち側にも同じように。
婿殿が2人じゃ♪とテンションを上げたメジェネアにはチョップを入れといた。
ということで俺が無遠慮に自分に近寄ろうとしたときのこと――
『お待ちなさい』
と、なぜか妖精女王が姿を見せた。
わざわざ転移をしてきてだ。
「っと、どうしたんです?いきなり」
『シュンスケ、伝えたはずです。自らの半身に触れることも、近寄ることもだめですと』
「……あ、そうだった」
とりあえず俺はそう言うと、妖精女王に手を伸ばし転移をお願いする。
「悠人たちも、車に乗ってくれ」
「……まぁ今回は仕方ないね。ここまで来れたのは楽しかったし、というわけで、また会える日を」
「しょーがないな~。おいらのことを覚えといてくれよ、メジェネア様!」
「……婿殿の友であれば覚えておくのも吝かではないのじゃ」
そして俺と車に乗った連中は、別れを告げる。
「あ、そうだ。俺も"向こう"に戻ったらきっと目が覚めるから、それまでよろしく! その時にどういう理由かを説明するからさ」
ということで俺たちはあっさりと転移し、元の世界へと帰っていった。
「一体……なんだったのでしょう?」
「婿殿が無事ということが分かれば、あとの説明はこちらの婿殿に聞けばよいのじゃ」
「ふん! あのクソババア。面倒くさいやり方して!」
「え? フィーナ様」
「なぜ、お主も……?」
「シュンスケが目覚めるからよ!」
そんな話をしている間に、コーディが何やら馬車で寝ている瞬介のほうへと向かっていった。
「うわっぷ、コーディ。寝起きのペロペロはやめてくれ!」
そして、慌てた様子の瞬介が目覚めたのだった。
「とりあえず、ただいま……まぁさっきぶりだけど」
「ええ、お待ちしておりましたわ。リーダー」
「リーダーて……」
「婿殿、やっぱりこっちのほうがよいのじゃ」
「はいはい、どうもどうも」
「シュンスケ! さっきの連中があっちの遊び相手ね!」
「それで、俺がずっと眠ってたり、こっちに向こうの俺が来た理由なんだが―」
「あたしだけ無視ってどういうことよ!」
「うるさいぞ、クソ妖精」
そうして俺はヒラヒラとフィーナにあっちへ行けと手を振った。
その態度が気に入らなかったのか、ブンブン飛び回ってるが無視しといた。
ということでフィーナは無視するとして、早速馬車の中で2人に説明を始めるのだった。




