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異世界”半”転移譚  作者: 武ノ宮夏之介
第七章「帝国の躍動」
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3話「帰ってきた瞬介」

俺の突然の登場に、ラビィ達には驚きを持って迎えられた。

まぁだろうなと思っていた。


「うっひゃあー生ラビィさん! おいら、アタックしちゃおうかな」


「……誠太くん、今はそれどころじゃないはずだよ。竹林さん」


「はい」


運転をお願いしていた竹林さんがエンジンを切り、俺たちも外に出た。

すると、


コーディが吠えながらやってきた。

やっぱり、コーディには俺が分かるらしい。

耳を伏せて千切れんばかりに尻尾を振る姿は、狼虎とはおもえないほどに犬だった。


「よしよーし、おそらくこっちでは久々だろうな」


「シュ、シュンスケ様? ……ほ、本物ですの?」


「ああ、ただいまラビィ」


「婿殿!」


「うっせ、メディネア」


「……すげー、本当にアラビアンだ」


「ちょ、ちょっと視線に困る恰好だね。よくあんな女性にアプローチされて冷たい態度取れるなんて……」


「大胆な……それに婿殿って、瞬介さん! どういうことですか?」


さて、どうして俺がこっちの世界で悠人、明花や誠太とともに来ているのか。

それを語るのは後にして、俺は自分の状態を聞こうことにしたが――


「シュンスケ様」


「なんだ?」


「……その乗り物とその方たちをご紹介いただければ……」


「あ、そうだったな。えっと――」


ということでこの場にいる悠人、竹林さん、誠太、明花の四人を紹介した。

悠人たち側にも同じように。


婿殿が2人じゃ♪とテンションを上げたメジェネアにはチョップを入れといた。

ということで俺が無遠慮に自分に近寄ろうとしたときのこと――


『お待ちなさい』


と、なぜか妖精女王が姿を見せた。

わざわざ転移をしてきてだ。


「っと、どうしたんです?いきなり」


『シュンスケ、伝えたはずです。自らの半身に触れることも、近寄ることもだめですと』


「……あ、そうだった」


とりあえず俺はそう言うと、妖精女王に手を伸ばし転移をお願いする。


「悠人たちも、車に乗ってくれ」


「……まぁ今回は仕方ないね。ここまで来れたのは楽しかったし、というわけで、また会える日を」


「しょーがないな~。おいらのことを覚えといてくれよ、メジェネア様!」


「……婿殿の友であれば覚えておくのも吝かではないのじゃ」


そして俺と車に乗った連中は、別れを告げる。


「あ、そうだ。俺も"向こう"に戻ったらきっと目が覚めるから、それまでよろしく! その時にどういう理由かを説明するからさ」


ということで俺たちはあっさりと転移し、元の世界へと帰っていった。




「一体……なんだったのでしょう?」


「婿殿が無事ということが分かれば、あとの説明はこちらの婿殿に聞けばよいのじゃ」


「ふん! あのクソババア。面倒くさいやり方して!」


「え? フィーナ様」


「なぜ、お主も……?」


「シュンスケが目覚めるからよ!」


そんな話をしている間に、コーディが何やら馬車で寝ている瞬介のほうへと向かっていった。


「うわっぷ、コーディ。寝起きのペロペロはやめてくれ!」


そして、慌てた様子の瞬介が目覚めたのだった。




「とりあえず、ただいま……まぁさっきぶりだけど」


「ええ、お待ちしておりましたわ。リーダー」


「リーダーて……」


「婿殿、やっぱりこっちのほうがよいのじゃ」


「はいはい、どうもどうも」


「シュンスケ! さっきの連中があっちの遊び相手ね!」


「それで、俺がずっと眠ってたり、こっちに向こうの俺が来た理由なんだが―」


「あたしだけ無視ってどういうことよ!」


「うるさいぞ、クソ妖精」


そうして俺はヒラヒラとフィーナにあっちへ行けと手を振った。

その態度が気に入らなかったのか、ブンブン飛び回ってるが無視しといた。


ということでフィーナは無視するとして、早速馬車の中で2人に説明を始めるのだった。


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