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異世界”半”転移譚  作者: 武ノ宮夏之介
第五章「全王会議」
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4話「全王会議④」

屋敷に入り、どでかい玄関を通った後に通された部屋もまた広かった。


そこに案内されて座り心地が心理的に悪いふかふかのソファへ座った俺は、お茶を入れられ、用事があればこのベルでお呼びくださいとのことで1人にされた。


落ち着かないことこの上ない。


フィーナは、ちょっと探検とか言って飛んでいったし……ラビィとリンスとメジェネアは屋敷内を見回ってくるということだった。

コーディは庭へと行っている。


やることがないので、俺は瞑想を早速開始した。

暇があればやってるのですぐに集中することができたのだが……。


「――様、シュンスケ様?」


誰かに呼ばれた気がして、瞑想をやめてみるとどうやらラビィに声を掛けられていたようだ。


「あ、ごめん。それで?」


「ええ、お食事の時間ということで……」


「あ、了解」


ということでいつの間にか窓の外は暗くなり、蝋燭のようなものが灯されていた。

あれ? あんなのあったっけ?


「ああ、蝋燭ですか? ……迷宮品でこういう時のためにと持っておいたのですわ」


「あ、そうなんだ」


迷宮品と言えば何でもでてきそうなトランクケースだな、相変わらず。


「とりあえずお食事に参りませんか」


「うん」


ということで、俺たちは食堂らしき場所へと向かっていった。


食堂もまた広かった。さすが貴族の屋敷というべきところ……。

なんだろうな、この全てが外国を基準にしたような大きさ――いや、外国で見たようなのを超えてる気がする。


そんな食堂の中央に案内されて、席に着くともうすでにメンバーが揃っていた。

フィーナは俺の前にミニチュアサイズの椅子に座ってもうすでに食べていたが。


「それでは、シュンスケ様家長として一言お願いいたしますわ」


「え?」


「……こういう新たな拠点を得た場合の食事の第一声は、この家の持ち主となる方の第一声が肝心なんですのよ」


「そ、そうなのか……えーっと、こほん。それじゃあ今回の依頼で手に入れたこの屋敷だけどみんなの好きにしていいので……今回の全王会議?の依頼も無事に達成できるよう頑張ろう!」


グラスを持ち上げているのを見た俺はピンときて――


「乾杯!」


という言葉によって食事が始まった。

フィーナは勝手に食べ始めたので、後頭部にデコピンしてやった。


そんなわけで食事を終えて、俺が寝るための場所へと案内されたが、何度も言うようだがやっぱりでかかった。メジェネアが一緒に来たがっていたが、遠慮してもらった。


広くどでかいベッドに寝てため息を吐いた。

まさかこんなでかい屋敷を与えられるとは思わなかったと。


――トントン。


というノックの音がしたので、俺はメジェネアだったら帰ってくれと言い放った。


「残念ながらわたくしですわ。といっても、期待通りのことをしにきたわけではありませんが」


「期待してないよ! それで、どうしたのさ?」


「ええ。実は明日から貴族への接し方、また王族への接し方などについてわたくしが指導させていただこうかと思いまして……」


ああ、そういえば王への御目通りがあるしその時に貴族とかにも接するとか。

まぁ面倒臭いけど、やるしかない。

せっかく元貴族令嬢のラビィが教えてくれるんだし、教わるか。


「分かった。明日からよろしく!」


「ええ。では、リンス……夜伽の準備を」


「はい」


「……からかうな!」


うふふと口元に手を当て、ラビィたちが出ていった。


代わりにラビィたちに唸りながらもコーディが入ってきた。

ベッドに登ってきたので、いつものように武器を外してあげて思う存分モフる。

コーディも甘えてきて舐めてくるので受け入れながらも、明日からのことを色々と考える。


明日から王への謁見まで、色々と作法とかマナーとかを習う。

妖精については無礼講らしいけど、さすがに俺まではって感じだろうからちゃんとリーダーらしくしっかりと対応しなければいけないだろう。


それ以外は主に鍛錬かな。


食事の席で、それぞれの行動を聞いたけどラビィたちは俺の教育時間以外は、やっぱり迷宮の情報収集らしいし、メジェネアはどうやらお酒巡りをするとのこと。

フィーナは探検って言ってたから、口酸っぱくして迷惑をかけるなと言っておいた。


「コーディ、お前はどうする?」


「ガルゥ」


と答えると、俺を舐めてくる。

どうやら一緒にいてくれるらしい。


そんなわけで明日からの行動を考え終えると、俺はコーディと一緒に眠りに入った。……途中、フィーナ用のベッドを出せって言われて起こされたけど。

どうやらこいつもこの部屋で寝ることになるらしい。


翌日のこと――

朝から瞑想、鍛錬をこなして食事を摂ると早速ラビィによるマナー講習が始まった。


「……3日間フルに使ってギリギリといった感じですわね」


と言われた俺が青い顔になったのは言うまでもないことだった。


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