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董卓の孫娘はお爺ちゃんを救いたい!〜悪役令嬢、竹簡の予言で滅亡回避〜大悪党の董卓ファミリーが闇堕ちする前に、私が全部救います!  作者: 雨咲 しゆみ
第一章──破滅の予言と滲む未来

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#13 劉辯との出会い

 ***


「な、何よあなた。子供じゃない。あなたこそ、こんなところで何をしているの?」


「そうじゃ、子供といえばそちもじゃの。()か? 余は隠れておる」

 問えば、男の子は人懐こそうな笑みで答えた。


「か、隠れる? 誰から?」


「“母さま”じゃ」


「え、何? 隠れんぼ?」


「ほほ、そのようなものじゃ」


 この行政宮は子供出入り自由なの? っていうか、そうだとしても遊び場にしちゃダメでしょ。


「遊びなら外でやりなさいよ」


「いや、遊んではおらぬ。そちこそ、遊びは外でやるとよい」


「こっちは本気で隠れてるの」


「余も本気じゃぞ?」


 あ〜〜もう、鬱陶(うっとう)しいなこいつ。全然頭が整理できない。こっちはお母さまを助けようといっぱいいっぱいなのに! 私は振り返って、声を押し殺しながら凄んだ。


「もう、いい加減にして。見てわからない? いま、急ぎの用があるの。人の命に関わるの。だから放っておいて」


「ふむ、何か困っておるのじゃな? では余に申してみよ。ええと……そうじゃった。そなた、名はなんと言うのじゃ?」


「ほんと……勝手なやつね。いいわ、私の名前は董白(とうはく)。お爺ちゃんは、ここで働いている董卓(とうたく)っていうの。すっごく大きくて、強くて、怖いんだから。あんたなんて、ひと睨みで腰を抜かすわよ」


「おお董白か、白い肌にぴったりの名じゃのぅ。それに、その赤い瞳も美しい」

 こちらは不機嫌を丸出しにして睨んでいるというのに、相変わらずこいつは嬉しそうに微笑んでいる。 


「それはどうも。っていうか、聞いてなかったの? もう、私に構わないで」


「ほほ、つれないのう。誰かにこんなに無碍にされたのは初めて故、少しドキドキするぞ」


「……からかわないで」


「本気じゃ、からかってなどおらぬ。では、余も名乗ろう。余は、“劉辯(りゅうべん)”という」


「はいはい。劉辯ね。じゃ、さよなら劉べ──」


 え、待って──口に出して初めて違和感に気づいた。


 一瞬で私の頭が冴え渡る。

 いま、なんか今日一番ヤバい名前を聞いたような気がする。

 余──? 劉辯──? そしてこの身なり。


 じゃあ、こいつってもしかして────


「父は劉宏(りゅうこう)──皆からは、“霊帝(れいてい)”と呼ばれておるの」


「すみませんでしたぁ!!」


 私は綺麗な振り返り土下座を決めた。


 『劉辯(りゅうべん)』、またの名を“少帝辯(しょうていべん)”。後漢の第十三代皇帝であり──霊帝(れいてい)何皇后(かこうごう)の子である。

 後に在位わずか4ヶ月にして董卓によって廃位され、暗殺されたと言われる悲劇の王だ。


 なんでこんなとこに未来の皇帝陛下がいるんだよ!?


 ***

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まだまだお付き合いくださいね☆

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