変わった世界
古とは何か。
頭から離れない。
「センパイ聞いてますか?」
「え?あぁ…なんだっけ?」
「ですからやっぱり初代銀河戦士が原点にして頂点なんですよ!」
なぜか、霧島レイナは現在、大昔の特撮ヒーローにハマっているらしくそれを熱く勝樹に語っていた。
「頂点は言い過ぎだろ。今は武器やモードチェンジするやつも居るだろ?初代は基礎しか使えないんだから。」
「その基礎を必殺の域まで昇華させてるんです!やっぱり基礎は大事です!」
「基礎は大事だが所詮基礎だろ。」
「違うんです!その基礎があるから応用もできるんです!も〜センパイはわかってませんね〜。インフレしていても初代銀河戦士が、やったことの方がすごいんです!特に石に変えての処理は完璧です!なのに最近のは石に変えずに倒すものだから大変な事になってましたよ?」
「いや、まぁ、俺も詳しくはないんだが…」
成人した大人が古い特撮を語っているのは他人からしたらどんな目で見られてるのだろうか。
「特に必殺を放つときのタメは駄目ですね!初代銀河戦士はノーモーションですよ?あんなのやってるくらいなら初代銀河戦士はチョップ3発は叩きつけられます!」
本当に年下なのだろうか。
苦笑いを浮かべる。
「後、デザインもいいですよね!シンプルなのが!」
「分かった分かった。言う通りだよ。」
「本当に分かってますか?」
「分かったって。」
「じゃー初代銀河戦士を1話から見てください!」
勝樹は苦笑いをしながら聞き流していたがふと頭によぎる。
今ではなく古。
書庫に最も古い本。
勝樹は勢いよく立ち上がる。
「悪いレイナ。急用を思い出した。」
「え?」
目を丸くして驚くレイナを置き去りにして勝樹は古城へと急いだ。
書庫で手にした書物。
古代文字(ルーン文字)
「これだ!」
魔法が使えない勝樹が魔法を使えるようになるヒントがあるかもしれない。
最古の魔法、ルーン文字。
文字、魔法陣はスクロールには欠かせない。
全ては原点にある。
勝樹は自室にこもり書物を開く。
紙に筆を走らせ、スクロールを作り上げる。
一筋縄ではいかない。
床には失敗作が再び散乱し始め、諦めが生まれ始めた。
ため息をつき書物をめくる。
文字だけではなく、何かの図形が書いてあった。
「…」
前のページに戻し、また図形の書いてあるページを開く。
「この図形は…まさか。」
何度かそれを繰り返した後、再び筆を持ち書き始める。
文字はほとんど同じだが、図形をつけ足す。
赤い文字は仄かに光を帯び、電気がはじける音がなった。
目を見開き、驚く。
勝樹は笑みを浮かべ、書物をめくりながら筆を走らせる。
ある物は手の平位の火を出現させ、ある物は風が出た。
勝樹は胸が高鳴る。
まだこの程度しか起こせない。
小さな一歩。
だが、意味のある一歩だ。
勝樹はノートに記入を始め、スマホで撮影をする。
パソコンを起動し、データを入力していく。




