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SS4「ソフィの作戦」

GWなので久々に書いてみましたキャラクターSS第4弾です。

ソフィは密かに作者のお気に入り。可愛く書けていたら嬉しいです(笑)


 私の名前はソフィスティア。親しい人たちからはソフィと呼ばれています。

 女神アウロラ様にお仕えしています。周りの人たちは私の事を聖女と呼びますが私自身はまだまだ未熟者だと考えています。

 歴代聖女様たちの名に恥じない様に日々祈りと修行の日々を過ごしております。

 そんな私ですが実は心に秘めたお方がいます。

 どんな時も人を思い、人を信じ、決して希望を捨てない人。

 いつも優しく、笑顔を心掛け、でもいざという時にはとても頼りになる人。

 私を妹の様に可愛がって下さり何かにつけ私を気にかけてくれる人。

 

 ……命と引き換えに私を護ってくれた人。


 その人の名前はルディと言います。

 女神より勇者として認められた王国の姫、シーダが魔王討伐の為に集めた最高の実力者たちで組まれたパーティでただ一人、戦う力を持たず雑用係として一緒に旅をしました。

 最初はこんな危険な旅にただの村人同然の人を同行させるべきじゃないと思い反対したのですが、王様の命令で強制的に連れていく事になりました。

 ですが正直、世慣れない私達だけだったら魔王を倒すどころか旅の途中で様々な挫折を味わい、パーティは解散していたか全滅していた事でしょう。

 あの人が、パーティ内での雑務のすべてを一人でこなし、私達が戦闘に集中できるようにしてくれていたから私達はいつでも最高の状態で戦う事が出来たのです!

 そして何より、あの人の『スキル』が無ければ私達は魔王を倒すことも出来なかったでしょう。

 死ぬ寸前まで私達の事を信じ、後事を託して笑って死んでいったあの時のあの人を、私は生涯忘れる事はないでしょう……。


 魔王を倒した後、教会からはなるべく秘密にするようにと言われていた『死者復活』の秘儀を、私は初めて使いました。

 教会なんてどうでもよかった。あの時はただひたすらにあの人を蘇らせてお詫びをしたい気持ちでいっぱいでした。

 途中で諦めてパーティから離れるよう冷たく当たった事もあったのに、誰のどんな仕打ちにも耐え、最後の最後には私達を助けてくれたあの人に只々謝りたかった。

 結果としては術は成功したにも関わらず、あの人は蘇る事はありませんでした。

 私達に残されたものは深い悲しみと後悔だけでした。


 ですがその後、文字通り奇跡が起きて私はあの人に、ルディ兄様に再び出会う事が出来ました!

 そして再会の喜びが溢れる中で私は自分の気持ちに気付きました。


『私はルディ様の事が好き』


 その事に気付いた時にははしたなくも嬉しさに飛び回りたい気持ちになりました。ですが同時に気付きました。

 ルディ様の事を好きなのは私だけではないという事を。


 王国の姫として、勇者として、誇り高くも美しいシーダ。

 騎士として、姫に仕えるものとして、凛とした佇まいを崩さないアーデ。

 深い知識と教養、それにふさわしい魔力と技術を持ち、大人の女性としての色香も兼ね備えたウルザ。


 彼女たちもまた、私と同じくルディ様に心惹かれているようでした。

 その後、ルディ様を護るためにハーレムを作る事が決まると女の私から見ても魅力的な女性たちが次々と仲間に加わりました。


 元・暗殺者の踊り子・サラ。

 東方の国から来たお人形の様に美しい双子の姉妹・アヤメとリリオ。

 同じく東方から来た、剣の達人ながらも良妻賢母となるべく教育されて育った淑女・トモエ。


 全員がルディ様に心酔し、ルディ様の未来の妻として相応しくあろうと日々努力をしている事を私は知っています。私もそうですから。

 ですがやはり女である以上、好きな方には自分の事だけを見て欲しいと思うもの。そのための動きもまた、徐々に現れ始めました。

 シーダは内心恥ずかしがりながらも少しだけ胸元の露出が高い服を着始めましたし、サラは元々美しい体型を維持、ないしは磨き上げるためにアヤメとリリオから氣功術を習い始めました。

 他の者たちも自分なりのアピールを考え出したようです。

 私はルディ様からは妹の様に可愛がられておりますがやはり妹のままでは満足できませんし、何より最近はリリオと言うライバルも現れました!

 そこで大好きなルディ兄様に妹として愛されるのではなく、最愛のルディ様に一人の少女として愛してもらえるように意識を持っていくにはどうしたらいいか考えました。

 今日はその作戦を実行に移す日です!


「……買い物に付き合ってほしい?」

「ごめんなさい兄様。お忙しいのにわがままを言って」

 ルディはソフィから珍しく買い物に付き合ってほしいと頼まれていた。

「いや、全然かまわないけれどソフィは一体何を買いたいんだい?」

 するとソフィは少しだけ恥ずかしそうに理由を説明する。

「……お洋服です。実は最近、持っている服がどれもきつく感じるようになってきて……。べ、別に太ったわけじゃありませんからね!」

「いや全然そんなこと考えてないから!ソフィは今が成長期なんだし段々と体が大きくなってきてるんだろうから別に不思議じゃないって!」

「……本当に、そう思ってますか?」

 グイっとルディの顔を覗き込んでくるソフィ。

 その時、ルディは二つの大きなふくらみが体に当たる事に思わず気付く。

「う、うん。もちろん……」

 ソフィは自分の胸がルディに当たっている事にも気づかず、安心したように一息つく。

「良かったぁ。ルディ兄様にもし嫌われたりしたら私、耐えられませんから」

 ソフィが考えた作戦とは『ルディと一緒に洋服を買いに行き、色々な洋服を着て見せる事で自分を一人の女の子として再認識させる』というものであった。

 さすがにまだシーダの様な胸元の空いた服を着るのは(大きな胸にコンプレックスを抱いていることもあり)恥ずかしくて出来ないが、(ソフィ基準で)腕とか足の露出の高い服とかは頑張って着てみようとは考えていた。


(それでそれで、『可愛いよ』とか言われたら凄く嬉しいです!)


 そんなソフィの頭の中を知らずルディは少し考え込んだ後、「ちょっと待ってて」と言い残しどこかに行ってしまった。

 少しして戻ってきた時にはトモエが一緒であった。

「ごめんソフィ。本当はついて行こうと思ったんだけど、女の子は必要なものが一杯あるだろうしデリケートなものは男には見られたくないと思うから、今回はトモエと一緒に買いに行ってくれるかな?トモエも悪いね無理言って」

「ルディ様お気になさらず。私もちょうど買いたいものがあったものですから渡りに船でしたわ」

「え?」

 ソフィは予想していなかった展開に思わず呆然としてしまう。

「二人とも埋め合わせはまたするから今日のところは勘弁して!あとこれはお金。このお金の分までは好きに使って構わないから帰りに美味しい物でも食べておいで」

「ありがとうございますルディ様。お預かりしますね。それではソフィさん、行きましょうか?」

「二人とも気を付けてね!」


 こうしてソフィの作戦は失敗に終わった。

 ルディと出かける事を楽しみにしていただけに落胆は大きかったがトモエが色々と気を使ってくれたので気持ちを切り替える事が出来た。

 ルディと一緒ではないという事は残念ではあったがトモエはソフィが同じ女性として尊敬している人でもあったのでこの機会に色々お話を聞かせてもらおうと思いなおした。

 それにルディの言葉ではないが男性が一緒では下着の類は買う事が出来ない。だからついでに替えの下着も幾つか買って帰る事に決めた。

 トモエの選んだ服はソフィによく似合い、好みにもあっていたので非常に助けられた。下着についてもトモエが自分に合った下着の選び方を教えてくれたため非常に着心地よく動きやすいものを買う事が出来たのでソフィは大満足であった!

 ただしトモエの方はソフィの下着のサイズを見て、何故か顔を青ざめさせていたが……。


「あの年でもうこんな大きな……。あの頃の私よりもずっと……」


(せっかくルディ兄様が美味しいものを食べなさいと言ってくれたのだから帰りに甘い物でも食べて帰りましょう!そうすればトモエさんもきっと元気になるでしょう!そして帰ったら買った服に着替えて兄様に褒めてもらうんです!)

 

 帰りの甘味とそれより甘く優しいルディの言葉を想像して、ソフィは心が弾むのを感じていた。


第5弾は誰が来るのか?予想しながらお待ちください(笑)

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