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BLACK&WHITE  作者: 鷹雪
TWO FACES
102/178

消えない傷あと

よかったら一読後、感想その他を残していっていただけると嬉しいです。

 陳威信の死亡から3年後、アークシティ。


 ターナー女史は、会議室の前で仕事をしながら。意識は中で始まっている会議の行方について気にしていた。

 役員達が次々と会議室の中へと入っていく中、ターナー女史に近寄ってきた副社長は、言葉少なく「今日は荒れるかもしれないから」とだけ伝えて入っていった。

 終わった後でフォローを頼むという事なのだろうが、彼のような人物がそれを直々に言いに来るという事は。今日の社長は……マイケルはそうとう厳しいことを言われることが予想された。




「……というわけで、スケジュールに遅れが生じていますね。仕方のないことですが」

「そうだな。むしろ、彼らにはよく踏ん張ってくれたと感謝をしないと。博士には、引き続き頼むとだけ伝えておいてくれ」

「わかりました」


 デュポン社の会議は、定例の報告が続いている。

 だが、その席に座る役員達の間には緊張感が漂い始めていた。問題は、この先にある。


「ではみんな、次にいこうか」


 穏やかな時間が終わるのはもうすぐなのだ……。



 ターナー女史は、会議室の中で激しく机を叩く音と共に男の怒鳴り声を聞いて顔をあげる。

 どうやらついに始まってしまったらしい。


「ちょっと待て!!そんな話は聞いていないぞ、どういうことだ」


 マイケル・ヘルムスリーの顔は怒りで赤く紅潮し、役員達を見回す目には疑惑の色がありありと浮かんでいた。役員達の反応はまちまちで、ある者は目を合わせようとしなかったり、逆にどうだといわんばかりに睨みかえしてきたりと様々だ。

 そんな中、少し頭髪に白髪のまじった副社長が代表してマイケルを宥めてきた。


「マイケル、冷静になってくれ。そういう話がある。それだけのことだ」

「おい、そんな子供扱いで騙されないぞ。『話があるだけなんだ』だって?僕は何も知らない株価のグラフに一喜一憂するだけのビジネスマンじゃない。この会社の技術者の1人だ!

 これがそんな程度の事ではないと、理解していないわけがないだろう!」


 そういいながらマイケルは机の上に、彼の前におかれた軍との契約書草稿を忌々しげに叩いて見せる。


「【脳内インプラントの軍事利用】なんて、地雷もいいところじゃないか!」

「マイケル、落ちつくんだ。これはまだ、始まってもいない話なんだ」

「そうかい?だが、今見ただけでもこれだけ多くの項目が揃っている。なになに、『皮膚下に装甲を自由に形成する生体防弾を可能とする』だって?他にはこんなのもある。『新陳代謝を操作して、過酷な自然環境に慣れさせるようにする』」

「そう言ったことは、うち以外でもすでにやっている研究でしかない」

「もう一度言うよ。僕は、そんな言葉で騙されない!」


 こみ上げてくる怒りを吐き出すようにそこで一度椅子の背にもたれると、マイケルは幾分落ちついた調子で語りだした。


「これまでだって、新技術のいくつかを軍に売った事はある。それは認めるよ。嫌だったとかも言わないさ。

 だが、これはダメだ。

 彼等が欲している技術は、まだ難しいとされる人間の脳に関することばかりじゃないか。しかも、技術者として意見を言わせてもらえるなら。うちにある技術だって決して完璧だと市場に送り出せるような域には達していない。

 そんな契約を、君達は本気で結ぼうというのか?」

「マイケル、君の言うとおりだと我々だってわかっている。しかし、そうした研究の分野には臨床試験もまた必要で、それには軍が手っ取り早いという事は知っているだろう?」


 そのあんまりな言い草に、マイケルは呆れかえった。


「ハッ、これはまたひどい言い訳じゃないか。確かに、心ない研究者ならば十分健康な実験体を思う存分使いつぶせると聞かされたら飛びつく話だろうよ。

 だけど、経営者として言わせてもらえばそんなこと知ったことか!

 グレート・ウォーの時代じゃないんだ。どこかのマッドサイエンティストのやり方を、世紀の移り変わったこの時期に進んでやりたいとはね。そんなことを言い出す君らの気が知れないよ!」

「そこまで言うことはないだろう……」

「いや、これでもまだ足りないくらいだ。とにかくこの契約はダメだし、それが納得できないというなら。その理由を今から僕が教えてやる」


 そう口にすると再び怒りが戻ってきたのだろう。マイケルは机の上に右手を叩きつけるようにして立ちあがると、役員達の顔を睥睨してから、口を開いた。


「要するに、これは軍が僕等の技術を使ってあの超人兵士計画を進めようってことだ。違うか!?」


 誰も、彼の指摘に反論することはなかった。



▼▼▼▼▼



「わかった、マイケル。座ってくれ、冷静に話し合おう」


 副社長の嘆願を受け入れ、マイケルはゆっくりと腰を下ろす。その目にはまだ興奮の跡が残っている。


「君の言うとおりだ。我々は、わからないふりをしていた。それは認めるよ。

 だが、それならそれできちんと話しておかなければならない事がある」


 途端に会議室の中では、重苦しい空気が立ち込めてきた。

 そう、”あの大変な”時と同じような空気が。


「かつて我が社では、20件をこえる研究案件と。それに加えるかどうか判断する100件以上の訴えが送られてきていた。だが、状況が変わってしまった。

 今では研究案件は10件を切るところまで減らしているし。訴えは次々と取り下げる連絡を毎日貰っている」

「またその話か、それはもう……」

「違うぞ、マイケル。これは過去の話ではない。今の我々の、今のデュポン社の現状を言っているんだ」


 副社長の真剣な目には、僅かだが苦悩の色合いがこの時混じった。


「全ては半年前、君の友人でもあった。Dr.マキシマのおこした事件のせいだ」

「……元友人、だよ」

「そうだな。恩知らずな彼が残したわが社の傷跡は、容易に癒えるものではないんだよ。

 Dr.ジェームズを始めとして彼によって殺害された研究員たちの家族がおこすとされる巨額の賠償金を求める裁判が、もうすぐはじまるのはわかっているだろう?」

「……それには、示談の方向で話をするようにしていたはずだ」

「だが、金はどこからでる?弱っている今のデュポン社では、彼等に払う金を用意するのも簡単ではない」

「それはそうだが……」

「これまでの関係で、軍と防衛省はわが社に好意的だ。かなりの額を用意して、新規契約を望んでいる」

「…………」

「この半年、我々は皆で歯を食いしばって持ちこたえてきた。リストラと言う血も流した。なにより、君は矢面に立って、自身の思惑にとらわれないで社の為に、社員達の為に手を尽くしてきたんじゃなかったのか?」

「しかし……」

「確かに、これは良くない契約だ。なら、やめてもいい。

 だが、我々に必要なのはこれ以上傷を深める事じゃあない。新たな利益を生んで、かつての道へと立ち戻る事なんだ」

「それはこれまでの通信と医療の技術で……」

「それだけでは足りないことは、賢い君なら分かっているはずだ。我々には軍の契約が必要なんだ。それもできるだけ多くの、新しい契約が!そして、わが社の技術の多くはまだそこに使われていることはない。これはチャンスでもあるんだ!」


 突然、マイケルはこの場所の空気が一斉に自分を押しつぶそうとしている。そんな恐怖を感じ、頭の奥に鈍い痛みを感じて片手を頭に添えた。


「……言いたい事はわかるよ。それに聞くべき正しい部分があることも認めてもいい……だが、皆ちゃんと考えなくてはいけない。表を、わが社の前にいる彼等の事だ」


 マイケルの口から洩れるその言葉には苦悶の色合いが濃くなっていた。


 彼が最終的に国に助けを求めた理由の一つが、そこにあった。

 マキシマの事件により、世間はデュポン社をただの技術開発のための会社ではなく。偽装した兵器開発会社だと断じて非難を始めたからである。

 あの島に来ていたマスコミのいくつかは、完全ではなかったがあの浜辺でおきたドミニオンとMAXIMAとの決闘の様子の一部を映像として捕えて帰還した。

 一向にはっきりしない事件の概要と、その映像に僅かにうつっていた異様な姿となったマキシマの様子と容赦なく攻撃を加え続けたドミニオンを見てから、逆風が一気に吹き荒れたのである。


 政府の力を借りた事で何とか耐えしのぐ事が出来たものの、左派系の運動家たちから目をつけられてしまった。以来、デュポン社の入り口の前で並ぶプラカードには『人殺し』や『憎しみだけでは人を殺さない。武器が彼等を使って命を奪わせる』と書かれていた。

 最近は、世間の風も少しずつ弱まってきてはいるものの、その数がゼロになることはないだろう。

 また何か騒ぎが起こったとなれば再び社に出入りする社員に口汚くののしる彼等の数は増えるのだ。


「軍の契約を増やすことは、彼等に我々を『死の商人』だと呼ばせるチャンスを与えることになる。社員たちも、その汚名に生活の為に仕方ないと口にして働きに来ることになる。そんな惨めな話があるかい?」


 マイケルのその言葉の最後の方はもう、声も小さくつぶやくほどの大きさとなっている。


「我々だって考えたんだ、マイケル。今は下を向いている時じゃない。なんとか、あの時の姿に。以前の我々に戻らなくてはならない。そして、我々はまだ諦める状態ではない。

 亡くなったDr.ジェームズと君が生み出した多くの特許がまだたくさん存在している。そこからでいいんだ、軍との契約を考えてほしい。それが今、一番必要な事なんだ……」


 結局、半年前に戻ってしまった会議室の空気は霧散することなくそのまま会議の最後まで残ることになる。



▼▼▼▼▼



 マイケルは窓辺に立って、窓の外の風景に目をやっていた。

 眼下にむけると小さなプラカードの集団が見えてしまうので、自然と遠くに視線をやった。

 そこには、このアークシティの象徴とも言うべき建物。真っ白で、雄大な。どこか格を感じさせる神々しさをもつアークタワーが見て取れる。

 あの塔の最上階に住む男は、ただの人間の自分と違って最強と呼ぶにふさわしい超人なのだという。自然に空を飛び、エネルギーを操ると噂される彼には、スーツを着なければ地をはうように足を使って歩くしかない自分のような苦悩など、きっと考えたこともないのだろう。


 陰鬱な思いの中に、若干の嫉妬と嫉みが入る。

 友人達を失って以来、マイケルには常にこういった影が徐々に見え隠れするようになっていた……。


 自分の後ろに立つ気配を感じて振り向くと、そこに先程の会議でマイケルをやりこめた副社長が困った顔をして立っていた。どうやら、一度部屋を出てから、またここへと戻ってきたようだ。


「今日はもう、勘弁してくれないか。副社長パパ」

「……君に父と呼ばれるのは光栄だがね。私の実年齢は君と10歳も離れていない。パパはよしてくれよ」


 彼はそう言うと、マイケルの横に立った。まだ何か話し足りない事があるが、すぐには切り出しにくい。そういうことらしい。

 2人は無言で、外の景色をしばらく見ていた。


「……マイケル、すまなかった。謝罪したいんだ」

「?どういうことかな」

「会議の席で、必要な事だったとはいえあのマキシマについて持ち出したことだよ。君があの事件で、どれほど多くの物を失ったのか、わかっていないわけではないんだ」

「……」

「マキシマの研究についてもそうだ。彼の行っている研究が、あんな化物になることの危険性を持つものだということは、役員達の皆が分かっていたことだ。それでも、それをさせないようコントロールできると思っていた」

「僕もさ。それをうまいことやりやがって、あの大馬鹿野郎が」

「…………」


 自然と元友人を罵って見せるマイケルに、副社長は眉をひそめる。以前の彼ならば、元友人とは言えそうもはっきりと罵るような真似はしなかったように思った。

 やはり、あの事件の影響はマイケルに思った以上に強いものだと確信し、自分がここに戻ってきた判断は間違っていなかったと思った。


「実は、あともう1つ。キミに話しておきたい事があるんだ……」

「なんだい?とっとと吐き出して、僕をここに1人にするために出ていってくれ。さ、どうぞ言ってくれ」


 冗談めかしてお手上げをしながら言うマイケルに、躊躇してから副社長は口を開いた。


「マイケル、ドミニオンを処分するつもりはないかい?」

「なんだって!?」

「興奮するな、声を落としてくれ。外に聞こえてしまうよ」

「……理由はあるんだろうね?冗談では、困るんだけれど」


 思った通りのマイケルの反応であったが、切り出した事で逆に副社長の方も覚悟を決める事が出来た。


「今日の会議でだした契約書の草稿、アレは実はフェイク(偽物)だったんだ。君がアレであんまりにもショックを受けて、落ち込んでいるようだったからあの場では続けることはできなかった。

 本当は、我々役員はそのことについて言いたかったんだよ」

「契約と、ドミニオンがどう関係しているんだ?わけがわからない」

「そんなことはない。君はもう分かっているはずだ。我々があの席で言いたかったこと、それは君とジェームズが生み出したヒーロー。あのマスク・ド・ドミニオンの装備を軍に渡すという事だ」


 今度こそ、マイケルは驚きで言葉が出なくなってしまった。



「マイケル、大丈夫か?落ちついたか?」


 心配そうに声をかける副社長であったが。マイケルは椅子へと移動していて、そこに前かがみになると顔を覆っていた。


「大丈夫、ちょっと……取り乱してしまっただけだ。すまない、本当に大丈夫、だから」

「水はいるか?それとも、アルコールがいいか?」

「いや、どちらもいらない。それより、話の方が重要だ……話してくれ。ちゃんと、納得できるように、理由を、頼む」


 まだ少し混乱している風のマイケルを見て、不安はあったがここまできては黙っているわけにはいかなかった。


「マイケル、君はあの事件の後も陣頭指揮をとって本当に多くの事を成し遂げてきてくれた。まだ若いにもかかわらず、あれほど見事に指揮をふるう君を見て、我々は本当に勇気づけられてきたんだ」

「その、なんか困るな。ありがとう」

「いや、こちらこそありがとう。本当に、君のもとで働けることは喜ばしいことだと思っている。だが一方で我々は不安も抱いているんだということを理解してほしいんだ」

「不安だって?」

「会社には社長が必要だ、君のような優秀なビジネスマンが必要だ。そして研究では、優秀な技術者が必要だ。君のような、天才が必要なんだ。だが、今の我々にはヒーローは必要ないんだ」

「……よく、わからないな」


 お互いが、何か危険な秘密に触れようとしていた。


「話を変えよう。この半年の事だが、マスク・ド・ドミニオンは一度も町に姿をあらわしていない」

「そりゃ、そうだよ。当然さ。

 会社がバッシングを受けている最中に、その会社の広告塔もかねているドミニオンに『ちょっと町にいって、悪い奴を捕まえてきてくれ』なんて命じられるわけがない。

 彼が空を飛びまわるだけで、人々は大騒ぎして怒鳴り声を浴びせていたはずさ」

「それらしい理由に聞こえるよ。それが事実ならいいが」

「他にどんな理由があると?あのドミニオンはヒーローとして認知させるために、細心の注意を払って運用する。間違っても、どこかの暴れ回るだけの超人と同じようにはしない。それは最初に君達と約束したことだ。

 時期がよくないから、僕は彼に外に出ないようにと言っているだけだし。それ以外にどんな理由があるというんだ?」


「マイケル。マスク・ド・ドミニオンは君じゃないのか?」


 静寂が、形があるならばこの瞬間に瞬時に凍りつかせてみせたかもしれない……。


「……参ったね。これはちょっとした驚きだ。

 僕が、ドミニオンだって?そりゃ、大変だ。

 ははは、社長をやって。研究開発をして。さらに世界平和の実現のために活動しているのか。それなら僕の給料、もっとアップさせないとね?」

「誤魔化さないでくれ。そうじゃないのか?」

「頼むよ。それこそどう誤魔化せって言うんだい?

 君が言っていることの方が、子供が好きなパルプマガジンに出てくるヒーローそのものじゃないか。

 だいたい、僕はそんな柄じゃないよ。専用のスタイリストまで雇ってゴシップ紙が喜ぶ女性とカメラの前に立ち、浮名を流して。一方で酒を飲めば暴れて騒いで。時にはこっそりドラッグでラリって楽しんでいる。

 どこにでもいる、目立ちたがり屋の金持ちそのものさ。悪を許さず、正義を守って戦うのは、僕の役目じゃない」

「なら、彼は誰が動かしているのか。教えてくれないか?」

「それはダメだ!それは特に極秘にしなくてはならない情報だ。彼の私生活に危険が及ぶ可能性がある。情報が漏れる危険性は、わずかにだって高くさせることはできない」


 ようやく顔をあげると、力強く主張した事でマイケルはとりあえず大丈夫そうだと始めて安堵することが出来た。


「なら、それでもいい。その上で、彼の技術を軍に売却する考えはないかね?}

「……何故だい?なぜ、そんな事を言うんだ?」

「怒らないで聞いて欲しい。マイケル、我々はそれが一番君の為になるんじゃないかと思っているんだ」

「……」

「マスク・ド・ドミニオンは、君とジェームズが力を合わせて生み出したものだ。最初はアイドルでありキャラクターにすぎなかった彼は、今ではもう違う。我々が手掛ける技術の延長線上に彼がいて、それは社会にさらなる良いことになるという自信を感じさせてくれるものになった。

 もはや、彼はヒーローと言うだけではないんだ。イコンといってもおかしくない存在になった」

「そこまで言ってもらえると、嬉しいかな?」

「冗談ではないといっただろ?君だって言ったじゃないか、マキシマの事でわが社のイメージはかわってしまった。今後、彼が町に繰り出せば。必ず、彼のアーマーや装備を非難する論調が出てくるんだぞ?」

「……」

「これまでとは違う、彼の活動には厳しい目がついて回る。社員達の中にも、ドミニオンの活動を以前とは違う目で見る連中も出てくるだろう」

「それで処分しろ、と?」

「君にも思い入れがる事は分かっている。だから廃棄しろとは言わない。金にするのが嫌で、人殺しに使われたくないというなら軍じゃなくてもいい。なんなら、先方に聞かないとわからないが。U.S.エージェントか何かに装備を引き渡すことでもかまわないよ」

「エージェントだって?彼等は超人だし、だいたい国外での彼等の活動は軍のそれとなんら変わりはしないんだぞ?」

「なら別の方法でもいいさ。とにかく、君とデュポン社からドミニオンを切り離すことを真剣に考えてくれないか?}


 マイケルは、ついに黙ってしまった。考えがまとまらず、何を言っていいのかわからなくなってしまったからだ。

 そんな彼に、最後に副社長を告げる。


「君がヒーローじゃないならそれは構わない。だが、社長で、研究をして、ヒーローの活動に目を配るのはすぐにでも止めて欲しいんだ。皆君が心配なんだよ。

 なんでもいいんだ。君が今携わっている仕事のいくつかを、誰か別の人に任せてみないかい?

 君がいなければ、デュポン社に明日はないんだから」

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