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異形種

大分歩いただろうか。


それらしき建造物はまだ見えない。


だが運が良いことに異形種にはまだ遭遇していない。


とそんな事を考えた矢先。


後ろから聞いたことのない、ただただ不快な音を集たような音がする。


振り返ると。


案の定異形種と思しき生物がいた。


最早生物と呼んで良いのかもわからない“それ”は常識では考えられないような姿をしていた。


生き物の体をハチャメチャにくっつけ合わせたかのような、その形は安定せず、小さく縮んだかと思ったらいきなり膨張し、大きく形を変える、見ているだけで吐き気を覚えた。


「これが…異形種」


当然、知識としては知っていた、だが実際に目にするのは初めてだった。


「はぁ……ここまでか」


死を悟る。


「まぁやるだけやるさ、ただで死ぬのはごめんだしね」

 

そう言ってから短剣を抜いた、その時


「人間、下がってろ」


空から何かが降りてきた。


目の前には大きな翼を広げていながらも人間の形をした男が立っていた。


その圧倒的な存在感に立ち尽くしていたその間に、その男は異形種を倒していた


「…一撃……まさか…竜…族」


「お前が人間の代表か?見るからに弱そうだ」

 

そういう竜族の男の後ろには粉みじんになりながらも未だにうごめく異形種の姿があった。


だがやがてそれはどこかへ消えてしまった。


「君は…」

 

「俺はヴァルグリム・ファフニール、竜神ファフニールの血を引く最強の竜だ」


圧倒的存在感。


圧倒的強者。


異形種を秒で倒すほどに強い。


「ファフニールって、あの伝説の?」


「それ以外に誰がいる、頭も弱いのか、お前は」


中々攻撃力の高い言葉を気にせず続ける。


「……僕はレイン、一応人間族の代表です」


「別に聞いていない」


そう言うとヴァルグリムは大きな一歩を踏み出す。


置いてかれまいとレインもその後を着いていく。


お礼だけはとレインは感謝の意を口にする


「あの、助けてくれてありがとう!」


「助けたんじゃない」


「……さっきみたいに飛ばないの?むちゃくちゃ早かったよね!」


「………」


ヴァルグリムは黙っていた。


「あのさ!」


「黙れないのかお前は!俺はうるさい奴は嫌いなんだ、着いてくるのはいいが、一々話しかけるな!」


「ご、ごめん」


ムードは最悪になった。


が、そこから先は順調だった。


異形種が現れても全てヴァルグリムが対処してくれた。


そしてついに


「つ、着いた」


ついに集合場所に着いた。


確かに見ればそれとわかる建造物の中に入ると、円卓テーブルとその周りに椅子が4つ。


その椅子の1つに女の子が一人座っていた。


おそらく妖精族だろう。


どこかフワフワしていて捉えきれないような、そんな感じがした。


その姿に見とれてボケッと立っていると、ヴァルグリムに


「邪魔だ」


と背中を押されてしまった。


ヴァルグリムが席に着いたのを見てレインも席に着く。


数分の沈黙、耐えきれなくなったレインが質問する。


「あの…妖精族…ですか?」


「………見ての通り」


「…お名前は?」


「……リリィ」


「僕はレインって言います、人間族の代表で来ました」


ヴァルグリムに目配せをする。


だがヴァルグリムはそれを無視し沈黙を貫ぬく。


するとリリィが


「……あなたは、竜族?」


「……そうだ、俺はヴァルグリム•ファフニール、ファフニールの血を引く最強の竜だ」


高らかに語った


「ファフニール……そうですか」


自己紹介らしくない自己紹介が済み、再び沈黙が訪れる。


円卓を囲む三つの影。


空いてる椅子は、あと一つ。


「……遅いな」


ヴァルグリムが短く言う。


「まだ魔族が来ていないんですよね」


レインがそう返すと、リリィは小さく首を横に振った。


「……違う」


「え?」


「……もう、来てる」

Character profile 2

ヴァルグリム

種族 竜族

性別 男

年齢 ??

特徴:空を飛び、ブレスを放つこともできるが、体力•魔力共に消耗が激しい

備考:伝説の竜族「ファフニール」の名を継ぐ者。

自分が最強だと信じて疑わない

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