第四話 星の魔法
「さぁ、始めようか。」
ノヴァは庭の真ん中に立ち、私は少し離れたところで記録用の魔術具を起動した。ノヴァは指輪に魔力を籠めた。すると、ノヴァの右手に魔導書が現れた。表紙の装飾は荘厳で、五芒星があしらわれていた。
「初めて見る魔導書ね...とても神秘的なものを感じるわ。」
魔導書のページがひとりでに捲られ、あるページで止まった。私は初めてだらけのその光景に興奮を隠しきれなかった。
「魔導書がひとりでに...!?どういう仕組みなのよ!?」
「まぁ見てなって。行くぞ、詠唱「プリズムスター」!」
ノヴァが掲げた左手から魔法陣が空中に展開された。魔法陣は私もあまり見たことのない、一つの魔法陣の中に6つの小さな魔法陣が組み込まれているものだ。
「すごい...こんなに高度な魔法陣を片手で...!?しかも構造が複雑すぎるわ!」
ノヴァが左手を振り下ろした動きに合わせ、魔法陣から虹色の光弾が発射された。光弾は縦横無尽に飛び回り、一度遥か上空に打ちあがった。そして流星群のように降り注いだ。光弾の着弾点は虹色の光で覆われ、草木が元気になり、生気で満たされた。私はただただ、魔法を食い入るように見ていた。とてもきれいな魔法だった。
「これが...星の魔法なのね。確かに星みたいだったわ。」
私は驚きのあまり語彙力が低下していたが、気にしないことにした。ノヴァは魔導書を消し、私のところに駆け寄り、ニコッと笑った。相変わらず子供のような笑い方だった。
「これが星の魔法だよ。今のは基本魔法の一つで、ここから応用していくんだよ。ただ、消費魔力はほかの魔法よりも多いけどねぇ。」
「今のが基本ですって!?あれで!?あなたの感覚はどうなってるのよ...」
すると、こっそりと見ていたのか、メイド3人組が茂みの影から出てきた。
「ノヴァ様!今のとってもすごかったです!」
「マイラ!それ私が先に言おうと思っていたのに...!」
「別にいいじゃないの、フレア。」
「よくないの、シャード!」
私はノヴァに群がる3人を見てニヤニヤしていた。
「あらノヴァ。一気に人気者ねぇ。」
それから私たちはみんなで屋敷の中に戻った。戻る途中、メイド3人組がさっきの魔法について感想をノヴァに言っていた。私はこっそりノヴァの服の袖を掴んでいた。なぜだかその手を離したくなかったのだ。ふと見上げた空には幾つもの星が瞬いていた。
星の魔法のお披露目回です。ついでに残りのメイドも出てきました。メイド三人衆、どの子も個性が強くてかわいいですね。個人的にフレアが好きですね。さて、プラムさん、何か忘れてますよね…




