外伝。浦戸慧の苦闘。
レジェンド…南原蒼依が死して後、龍秀高校は不良どもに対抗する手段が消えかけていた。台武学院高校も生徒会長不在で、虎頼院高校も白太郎が行方不明。同盟校、雀山商業の西村朱雄も生死不明。怪しい風が吹き荒ぶ中、この男、浦戸は、二代目レジェンドと仰がれるようになった。
そんな事を認めない、龍野秀保率いる龍野一族は、あらゆる手を用いて暴力主義を絶とうとしていた。
ヤンキーたちの攻撃を防ぐ手段も講さずに。
「俺は、浦戸だ。浦戸慧。天下も恐れるドラキュラの血を継ぐものだ。」その男…浦戸慧は、そういった。
彼は、善良な一高校生だった。龍秀高校の優等生。
しかし、彼は体制に違和感を抱いた。つまるところ、龍野氏独裁にである。そんなときだった。学校を危機から救ったレジェンド…蒼依の死を知ったのは。
これは、学校側の陰謀に違いない。絶対に龍野を処するしかない。そう思ったのだった。「俺は、強くなる。そして、レジェンドの仇を討つ。」彼の決意は固かった。
彼は、腹筋、背筋のトレーニング。体幹トレーニング。など筋肉を強化し、走り込んだ。
そして、彼は、ある日、善意で四方市赤十字献血センターで献血を行った。最初、左側で検査採血し、右側で本採血をした。
その当時は大丈夫だった。しかし、家に帰ってすぐ悪魔の囁きが聞こえた。
「浦戸だな。俺だ。分からないか。ヴラド・ツェペシュ。ドラキュラ公だ。俺は、戦死してその血液を敵の刀に付け、刀に取りついてそれを繰り返してお前に取りついた。」「はぁ、意味わからねぇよ。大体何で俺が取りつかれなきゃいけねぇんだよ。」「お前、今、力が欲しいんだよな。」「まぁ、理事長には腹が立ってるよ。でも、それがどう関係するんだ。別にあんたには関係ねぇだろ。」
「俺は、血が欲しいんだ。だがな。下手に血を吸うと何とかライダーとかに殺されかける。もし、そのリスクを回避してくれるならお前に力を貸す。そんなところだ。」ヴラドの声がする。
「ふーん。悪かないが。その力見せてくれねぇか?」
「フフ。良かろう。左手を上にかざせ。そしてゆっくり下ろせ。そして外側に払え。」指示通り、そのポーズをとった。すると意識を失い何が起こっているのか分からなくなった。
「さぁ、お前、覚悟してもらおうか。」視界がぼやけているが言っていることは理解できる。「どうだ。これがトライアルだな。どうだ。浦戸。腹は決まったか。」
「少しは、強くなったようだな。良かろう。あんたに協力する。但し、俺を殺すなよ。」
「大丈夫だ。俺は強い。何て言ったって吸血鬼だぞ。俺が人間に負けるはずがない。千年早いぜ。」
「その油断が命を縮めるんだよ。」「お前、O型だな。」「何でわかるんだよ。」
「お前に取りついて分かったんだよ。何て言ったって、吸血鬼だぞ。血のマイスターと呼ばれてるんだよ。」
「それがどうかしたの?O型が。」
「良いか?お前。あれの時は吸った血をあんたに供給するかもしれない。」
「現在じゃそんなことしませんよ。」
「俺の口は、蚊のように何層にも分かれている。O型を優先的に供給するから安心しろ。だが、幸いにもO型はどの血液でも固まらない。どんな血液も供給できる。」「そうなんですか?」「お前、今年で受験生だろ。生物基礎の内容くらい理解しろ。」
「う、うるせぇな。別に良いだろ。俺のことくらい。」
「まぁ良いか。今回は見逃してやる。」
二人の話はまだ続くのであった。




