紗希の涙
お兄ちゃん。本当に死んでしまったのかな。
何も連絡が無かったよ。あのときマネキンのように思えたあれを燃やすと本当の骨が出てきた。やはり、死んでしまったんだな。と思ったよ。
また、一緒に遊べると思ったのに。
お兄ちゃんは、喧嘩が強くて簡単には死なないと思っていたよ。でも、そんな兄はもう居ないの。
それは、分かっているよ。でも、感じるの。この世界のどこかに兄がいることを。
おかしいよね。そんなこと。本当はないのにね。
紗希は、兄を失った悲しみで日夜泣いていた。
いつしか、執事だったあの男…筒井は連絡不能となり、消息不明である。
独りぼっちになってしまった。
そんなとき、玄関のベルがなった。
いつもは出なかったが、この時は、応答した。
「すみません。秋野海紫です。南原紗希さんのお宅でしょうか。新しい執事として住まわせてもらいたい。」一人の声がした。会ったこともないはずだ。でもあっちは私の名前を知っている。とても怖い。しかし、案内した。「済まない。突然お邪魔して。実は、作者から声をかけられてな。こちらの世界を守ることになった。」「でも、何で私の家じゃないと駄目なの?」
「俺もよく分からないけど、蒼依という強い奴が居たが、死後現在治安は乱れている。それを防ぐための方法だと聞いたが。」海紫はそう言った。「お兄ちゃん。そんなに強かったんだ。」「おい、お前どうかしたのか?」
「だって蒼依は、私のお兄ちゃんだから。」
「ごめん。傷付けるつもりは無かったんだ。」「海紫君…」海紫は抱き締められた。「そんな。俺、女子に抱き締められるなんて…」海紫は、うぶなため、恥ずかしがっていた。




