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ユニコーンを作るスキル  作者: 古山 経常
四章 街角幽霊編

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45 カリダー現る

45 カリダー現る



 錬金術師は今までの連中とは違い、奥に逃げていった。


「待て!」


 宙に浮いたイージーは真っ先に追いかける。


 オルクを連れたエルクも、尻尾を出したウォーラも、ナイフを構えたマリアベルも追いかける。


「ついてくるな」


 イージーは一旦後ろを見てから叫んだ。対立してたのだから、しょうがない。


「事情が変わった。あいつは俺を殺そうとしている」


「はあ?」


「俺はマリアってやつに狙われている。錬金術師はその刺客だ」


「さっきのセリフか」


 エルクは頷いた。


「人造人間の完成度によっては生かしといてくれ」


「約束は出来ない。が、協力はする」


 イージーは頷いた。三つ巴になることは避けられた。


 錬金術師は階段を降りていき、広い部屋に出た。壁にはいくつかの檻があり、黒ずんだ血痕がいたるところについている。


「出てこいカリダー。こいつらをやっつけるのだ」


 奥にあった檻を開けた。


 頭がトラで体がクマの獣が現れた。


「キメラね」


「ただの獣ですよ。息できなきゃ死にます」


 頼もしいことを言い、ウォーラは水の蛇を差し向けた。


 顔は水に覆われたが、焦ることなくウォーラに向かっていく。


「はーっ!」


 イージーが飛んで、軽く掠めるようにカリダーに傷をつけていく。致命傷にはならないが、先程のように動けなくなることはなかった。


「角飛び」


 動きが鈍くなったカリダーの胸辺りを角が貫く。


 手負いの獣はさらに暴れた。エルクは念の為にナイフを持ち、角を生やした。


「あ」


「エルク、やるじゃない」


 マリアベルが褒めてくれた。角がナイフと同じ材質の鉄になっていたのだ。


「角飛び」


 鉄の角を飛ばした。


 虎の頭を貫いた。が、顔を覆っていた水が散ってしまう。


「私の蛇が」


 連携がうまくいっていない。練習してもいいかもしれない。


 頭を撃ち抜かれたことによってカリダーは倒れ、痙攣していた。


「よし、チャンスです」


 ウォーラは二本目の水の尻尾を生やした。そして二本目の尻尾を大きくしていく。


 大きくなった尻尾でカリダーを覆う。カリダーは水に溶けるようになくなった。


「よし、いでよカリダー!」


 ウォーラが叫ぶと二番目の尻尾の水で出来たカリダーが現れた。


「形勢逆転ですね」


 ウォーラが笑うと錬金術師は歯軋りした。


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