46 カリダー戦う
46 カリダー戦う
錬金術師はカリダーを奪われ、悔しがっていた。
「カリダーは私が造ったのに」
「私の妹はどうしたんだ?」
「お前の妹じゃない。私の理想の女性だ」
錬金術師は別の檻を開けた。カリダーとは逆でクマの頭にトラの胴体をしていた。余った素材で造られたのだろう。なんか哀愁を帯びていた。
「やれ! 二号」
名前も可哀想だ。
「行け、カリダー!」
急にキメラによるバトルが始まった。
「水吐き!」
水でできたカリダーは水を吐き、体が縮んだ。
「よけろ!」
二号はよけた。だが次の行動にすぐには移れない。
「カリダー、水の爪だ!」
カリダーのクマとしての爪が伸び切り、尖った。そして体が小さくなっていく。
カリダーは爪で二号を引っ掻いた。効果は今一つのようだ。
「二号、噛みつけ!」
錬金術師が叫ぶと四つ足で走り、クマの頭が水でできたカリダーを噛みちぎる。さらにカリダーは小さくなった。
「後、一回くらいか」
ウォーラが悔しそうに言う。カリダーの大きさはそこら辺の猫くらいになっており、変化のない二号とは差が歴然だった。
「負けるな!」
「頑張れ!」
エルクとマリアベルはまるで闘鶏を見ているかのように熱く声を出していた。
「カリダー、貼り付け!」
カリダーは二号の顔に特攻し、口と鼻を覆った。蛇と同じ戦術にエルク達は盛り下がる。
「かっこよく勝てよ」
「そうよそうよ」
「どんな手段でも勝てばいいんです」
ウォーラは言い切った。
二号は息ができなくなり、暴れ回った。
「二号、振り払え!」
錬金術師の声は虚しく響いた。大体の生物は息ができなければ死ぬのだ。
二号は息絶え、カリダーはウォーラの親指ほどの大きさになった。
「勝ちです!」
ウォーラが拳を突き上げた。
「なんだかなあ」
「ねえ」
エルクとマリアベルはやはり勝ち方に納得していなかった。




