43 みかじめ取る
43 みかじめ取る
ウォーラを乗せていると、ガラの悪そうな三人組が現れた。
「おうおう、誰にことわって商売してるんだ?」
三人組がいちゃもんをつけてくると、客はそそくさと逃げていった。今日はもう無理だろう。明日やってもいいが、また邪魔に来るかもしれない。
マリアベルに目配せして、エルクは営業用スマイルで答えた。
「錬金術師のかたにここなら大丈夫と聞いたんですが」
エルクは言い訳と聞き込みを同時にこなした。
「あいつか」
「だがな。俺達が許可しなきゃ、ダメなんだ」
「そんな。錬金術師に文句を言わせてください。なんならあいつに金払わせますから」
エルクは折れない姿勢を示した。
三人組は簡単に折れて、案内してくれることになった。
錬金術師は裕福な人の居住区の端っこに住んでいた。だが地上には小屋しかなく、階段が地下に伸びている。オルクはなんとか通れそうだ。
「馬連れていくのか?」
三人組ともかなり打ち解けてきた。支払うという意思を示したため、無下には出来ないのだ。
「はい。足の不自由な者もいますから」
再びイージーをオルクに乗せ、後をついていく。下水道の類ではなく、純粋な地下道に見えた。奥深くに降りていく階段。帰り道のオルクが心配になる。
階段を降り切るとドアが見える。ドアには鍵がかかっていた。しかし三人は鍵穴に針金を突っ込んで、カチャカチャやり出した。するとすぐに開いた。道案内以外にも役に立って、エルクは感心した。
「錬金術師!」
ドアを開けて入ると、金色の髪を伸ばした男が立っていた。
「何かな?」
「こいつらに商売させたろ」
「金を払え」
「みかじめ料だ」
エルクの出まかせなので、錬金術師は首を捻った。
「はて? みかじめ……」
錬金術師がイージーを目におさめると、何度か頷いた。
「わかった。払おう」
三人組に指輪を渡した。
「ミスリルの指輪だ。一生分のみかじめにいいだろう」
あっさり渡して、あっさり受け取り、あっさりエルク達を残して去っていった。
もちろん、マリアベルがスキルで盗んでおいた。
「さて、イージー。久しぶりだな」
「渡してもらいにきた」
イージーはオルクから浮かび上がって離れた。そして手甲から刃を出す。
「私の人造人間をな!」




