40 聞き込みする
40 聞き込みする
イージーの提案通り、昼間は錬金術師を捜して、夜は見回りに時間をあてた。
聞き込みをするとイージーの浮遊スキルに目が行きがちで、ちょっとした有名人レベルで人が集まってしまう。
「だから夜にやってたのに」
恨み節を言っていたが、マリアベルは「私を驚かせたんだからその辺は我慢してもらわないと」と謎理論を展開。
ウォーラが宥める異例の結果を迎えた。
「登録した以上仲間なのです。私の水を飲む変態さんだとしても仲間なのです」
「おい」
抗議の声を上げたが、無視された。
「仲間……か」
エルクをチラチラ見てきた。まだ水を飲むシーンを見られていないので、本当なのか疑っているようだ。
「錬金術師って、どんなことするやつなんだ? 村にはいなかったぞ」
「変態さんは田舎者ですからね。私も噂しか聞いてませんが、無から黄金を作る人らしいですよ」
エルクはウォーラをいじりつつ、伝聞を堂々と語った。だがイージーは首を横に振った。
「私の知っている錬金術師は人造人間を製作していました。私の両脚も錬金術師に……」
イージーがそう言うとふざけた空気が一気に萎んでいく。
「イージーにそんな過去があったなんて。私より可哀想ではないですか」
ウォーラは自分が前のパーティーから追放されたことを被害者面しながら語った。
「人造人間なんか作ってるなら町の裕福なエリアに住んでない? 設備とかもいるだろうし」
「確かに。下町は調べ尽くしました。でもいなかった」
「じゃあ、あの方法で入るか」
エルクには策があるようだ。
「出来るのか?」
「ああ。だが今日は無理だ。オルクを連れてないからな」
マリアベルとウォーラはなんとなく理解してくれたがイージーはわかっていないようだった。
エルクの真価を見せる時だ。




