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第二十六章:張り詰める空気

テストが終わり、生徒たちが次々と教室から退出していく中、和兎ときいは静かに次の一手を考えていた。犯人が動かなかったことで、二人にはさらなる警戒が求められていた。和兎は、ただ静観するだけではなく、何かしらの動きがあるはずだと予感していた。


「きい、何か不自然なことに気づかなかったか?」和兎が教室の様子を見渡しながら尋ねた。


「うーん……」きいは考え込むように首を傾げた。「みんな普通にテストを受けてたように見えたけど。あ、でも……」


「何か思い当たることがあるのか?」和兎が興味を示し、きいを見つめた。


「いや、気のせいかもしれないけど、後ろの席の子がいつもより落ち着いてた感じがしたかな。今までちょっとそわそわしてる印象があったんだけど、今日はやけに集中してるように見えたの。」


「なるほど……。」和兎はその言葉に少し引っかかりを感じた。「それが犯人かは分からないが、何かしらの手がかりにはなるかもしれない。」


和兎は、きいの観察眼を頼りにしながら、自分の頭の中で次の手を描いていた。犯人が何も動かなかったのは逆に不気味だ。通常、何かしらの行動を起こすタイミングだったはず。しかし、それをしなかったということは、別の計画があるか、もしくは既に何かが仕掛けられているのかもしれない。


「きい、次のテストまで少し時間がある。もう一度、保管庫の様子を確認しよう。」和兎は、次に何が起こるかを予測しながら、行動を決めていた。


「うん、了解!」きいは元気よく返事をし、すぐに和兎の後に続いた。


保管庫に向かう道中、和兎は次の一手を思案していた。カメラの映像操作や、他の道具を駆使しても相手が慎重になっている以上、さらなる策が必要だ。犯人が動かない理由を突き止める必要があると考えていた。


保管庫に到着すると、ドアには異常は見られなかった。しかし、和兎は念のため、細かく周辺を調べることにした。手がかりは、すぐには見つからなかったが、和兎はある微妙な違和感に気づいた。


「きい、ここを見てみろ。何か変わっていると思わないか?」和兎が指差したのは、保管庫の扉の周辺だった。


「え?どこどこ?」きいは、目を凝らしながら周囲を見回したが、すぐには分からなかったようだ。「うーん……特に変わったところはないように見えるけど。」


「いや、ほんの僅かな痕跡だが、何者かが触った跡がある。」和兎は確信を持って続けた。「だが、何も盗まれていない。これは犯人が何か別の意図を持って動いている証拠かもしれない。」


「そっか……じゃあ、これは罠ってこと?」きいが眉をひそめた。


「その可能性が高い。犯人がこちらに気づかれたくないのなら、これ以上の動きは控えるはずだ。しかし、何か仕掛けている可能性は捨てきれない。」和兎は、再度考え込んだ。


この静けさの中には、何かが潜んでいる。その真相を暴くために、和兎ときいはさらに慎重な手を打つ必要があるのだった。



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