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第十八章:保健体育のテストと罠

今回のテスト範囲には保健体育の試験が含まれていた。本来なら体育教師の担当だが、和兎は養護教諭の立場に加えて教員免許と医師免許を持っており、時折授業にも関わっていた。そのため、彼は保健のテストを作成するという重要な役割を担っていた。


和兎はきいと一緒にいることが多いが、教師として生徒を平等に扱うと心に決めていた。贔屓はしない。それでも、きいのことを特別扱いしない範囲で彼女に必要な知識を教えるつもりだった。


和兎は、テストの準備をしながらも、内心ではきいを陥れる策を犯人が練っているのではないかという疑念を捨てきれなかった。特にきいの成績が優秀であることを利用される可能性を考えていた。


その時、和兎はある心理トリックを思い出した。それは「ギャンブラーの誤謬ごびゅう」というものだった。偶然の結果を誤解して行動することで、相手を誤った方向に導く心理テクニックだ。


和兎は、監視カメラに映らないように、きいにメモを渡した。


『ギャンブラーの誤謬について頭に入れておけ!』


それは、彼らが犯人を逆手に取り、罠を仕掛けるための重要な一手だった。きいは和兎からのメモを受け取り、わずかに頷いた。何者かがこちらの動きを監視していることを和兎は察しており、彼らの罠にかける準備が進んでいた。

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