18ポイント目「ウサギと蟹と植物とトカゲ」
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「”武気”バーストボルト!!」
ボールラビットに”気”で輝くボルトが刺さった瞬間、輝きをましたボルトが炸裂し”深紅の大輪の薔薇”を咲かせた。
「よっ・・・っと芸がないな自分ら・・・」
倒れたのとは他のボールラビットが体当たりを次々にしていく中攻撃を避けつつ次々にボルトをつがえボールラビットにどんどん”バーストボルト”を放っていくジョンさん。
「”武気”バーストボルト 連射!!」
残り4頭いたボールラビットが次々に大輪の赤い薔薇を咲かせ地面に沈んでいく。
「攻撃に全然当たるきせぇへんわ・・・ぜんぜんなってへんわ自分ら!!」
それの反対側では
「大きい鋏に気を付けて・・・っと!!」
大楯で大岩蟹の鋏の攻撃を防ぎながら軽口を漏らすボブさん。
「硬いんだよな~こいつら。なぁ、スコット”あれ”使ってもいいだろ?」
声を投げかけられたスコットさんは懐から取り出した安い革製の手帳に目を通した後で少し考え
「ボブ、あんまり魔結晶のストックもないから無駄使いすんなよ?」
と言う声を聞きボブさんが
「わかってる、じゃあいきますか!!」
魔結晶・・・正確には水晶ではなくマナの結晶化したもの。大抵の場合魔物の体内で生成される。異界迷宮内の方が外よりも魔物が持っている確率が2倍以上違う。大きさにより買い取り価格が違う。主な使用用途としては魔道具の動力源やポーションなどの材料である。
スコットさんが投げてよこした魔結晶をランスの持ち手の太いところにある開閉式の魔術回路が刻まれた格納スペースに入れた。
「”穿て”!!ピアースランス!!」
ボブさんが叫ぶとショートランスの先に蒼く輝く長い1メートルほどの円錐が出現した。
大岩蟹の攻撃を大楯でうまくいなしながら大鋏と胴体の関節めがけて先端を射ち込む!!
ガギィンと音を立てて地面に落ちる大鋏、鋏をちぎられた大岩蟹はすぐさま続けて撃ち込まれたランスの蒼い一撃に胴体を貫かれた。
「一匹目!!」
蟹独特の回り込むような横歩きの動きで近づいてくる他の3匹を見つつ大楯を振り上げるボブさん。
「”武気”インデュースメントシールド!!」
振り上げたシールドを地面に突き刺しボブさんは大楯から距離を取る”気”で輝く大楯に群がる大岩蟹。
まるで誘引灯に集まる虫のようにせわしなく大楯に向かって攻撃をしている。
その光景をしっかりと確認しつつさらに距離を取り助走をつけ走り出した。
「もーらった・・・っと!!」
蒼い軌跡を描き集まった大岩蟹の足の付け根の関節部分を走りながらランスの先端で薙ぎ払っていく。
「まずは・・・脚を・・・削ぐ!!」
続けざまにゴテンと裏返っていく大岩蟹の大鋏を一匹ずつ蒼い一撃を関節に撃ちこんでいき胴体と引きはがしていく。
「その鋏は・・・いけない・・・なっ!!」
ちぎられた足関節と右腕関節から青い体液をまき散らす大岩蟹にとどめを刺していくボブさん。
絶命し断末魔を上げながら口から泡を吹いた大岩蟹の最後の一匹の姿を確認しつつフルヘルムのバイザーを上げ空気をより多く取ろうとしているボブさん。
「さすがに・・・はぁ、甲冑で・・・はぁ、走り回るのは・・・はぁ、疲れる・・・」
ボブさんが大岩蟹を相手にするちょっと前の事・・・
幼稚園児くらいの大きさの黄色い大根みたいな魔物が走り回りながらギザギザで硬い葉っぱを上手に弦をのばし鞭のようにセリスさんめがけて振り下ろしてきた。
「セリスあぶねぇぞ!!」
セリスさんの前に出たスコットさんが鞭のような一撃を弦を切り落として無効化すると続けざまに獲物を追う獅子のような速さで魔物の近くまで走り足を切り落とした。
足が無くなり腕もない大根モドキは動くこともできず地面に倒れた。
何が起こったのか理解できていないもう一体に近づきスライディングですれ違いざまに足を切り払い倒れたところにヘタの部分を切り捨てた。
仲間が続けざまにやられてもう一体の大根モドキの動きが固まっているところで後ろからボブさんが声を投げかけてきた。
「硬いんだよな~こいつら。なぁ、スコット”あれ”使ってもいいだろ?」
声を投げかけられたスコットさんは懐から取り出した安い革製の手帳に目を通した後で少し考え
「ボブ、あんまり魔結晶のストックもないから無駄使いすんなよ?」
と声をかけ袂から取り出した袋から魔結晶を取出しボブさんへ向って投げた。
「わかってる、じゃあいきますか!!」
元気のいいボブさんの声を聴きながら
「ったくしゃあねぇな・・・あっ!?」
スコットさんが目を離したすきに先ほど固まっていた大根モドキがギザギザの葉がついた弦を振り下ろしてきていた!!
一度バリアで防いだが続けざまに鞭攻撃を繰り出してきた。
攻撃が来ると思っていたのにそれよりも先に砕け散った頭のような部位の欠片と大根モドキ汁が勢いよくスコットに降りかかった。
「大丈夫かしら・・・スコット?」
スコットさんが降りかかった物を振り払って見上げた先に棍棒のような杖をフルスイング後の状態のままスコットさんに声をかけているセリスさんの姿があった。
「さてと雑魚はスコットたちに任せていくぞ、シンジ。」
カオティクリザードの真正面に立ちケインさんが駆け出した。
それに続き俺は矢をつがえなおし引き絞る。
「はぁっ!!」
飛び掛かり高い位置から剣を打ち下ろす今回は鱗に阻まれず結構深くまで斬りこめたようでケインさんが反撃をしようとカオティックリザードが身をよじった隙にすぐさま距離を取ったところで傷口から青い鮮血が噴出した。
ケインさんが間をとってくれたおかげで作れた射線に向けて毒を塗布してある矢を解き放つ。
今回は柔らかい鱗に覆われていない腹部に矢が突き刺さった。
「ギャオォォォォォォォォォォォォォォォ!!」
傷もお構いなしに距離を取ったケインさんをめがけカオティックリザードが飛び掛かった。
しかし、ケインさんは避けるとともに着地して前傾姿勢のカオティックリザードの尻尾の付け根に
「”武気”チャンクスラッシュ!!」
ぶっきらぼうに振り上げた剣が”気”(オーラ)を纏い吸い込まれるように入っていった。
ボトッと音を立て地面に沈むカオテックリザードの尻尾・・・
「ギャァァァァオォォォォォォォォォンッ!!」
尻尾を切断され悲鳴を上げるカオティックリザード、切断面から先ほどよりも大量の鮮血が吹き出し地面を青く染める。
カオティックリザードが大量の血をだし貧血によりふらついているところへ俺は追い討ちの麻痺毒を塗布した矢をカオティックリザードの腹部に向けて射ち込んだ。
矢が突き刺さりさらにふらつくカオティックリザード、千鳥足になっている。
「ここまですればいいか、おい!!スコット!!」
「はい、ケインさん今行きます。ボブ!!ジョン!!セリス!!片付いたないくぞ!!」
「こっちは問題あらへんで!!」
「ガードは任せろ!!」
「スコット顔くらい拭いたら?」
雑魚を片付けたスコットさん達がケインさんの声掛けに集まってきた。
なんかの汁でずぶ濡れのスコットさん、すまし顔のジョンさん、ガシャガシャ音を立てケインさんの近くまで来たボブさん、持っているロッドの先端が濡れているセリスさん。
全員が立ち位置をしっかりさせカオティックリザードに引導を渡す時が来たようだ。
「で、誰がとどめを刺すんだ?」
「はいとどめはセリスが・・・セリス準備はいいな?」
「うん、大丈夫・・・あれっ、あいつが麻痺してるみたい。」
麻痺毒が全身に回ったようで痙攣しているカオティックリザードの近くまで行き確認をしだすケインさんとスコットさん。
「これなら大丈夫みてぇだな。」
「セリス、頭をボコボコに殴ればいい!!」
スコットさんに進められカオティックリザードの頭をめがけてロッドを振り下ろすセリスさん。
”武の礎”が出てこないとこを見るとまだとどめを刺せていないようだ。
「はっ!!はっ!!はっ!!」
頭めがけて何度もロッドを振り下ろすセリスさん・・・ロッドが青く染まり返り血で服まで青くなっている・・・何も知らずに見ていたらスプラッターとかサイコの類だな。
振り下ろすこと10回近くその時はきた。
「おっ、やっぱり”白”じゃなくて”黄”か!!おめでとさんセリス!!」
ケインさんが声をかける。
”武の礎”の色が今まで見たのとは違い”白”ではなく”黄”だったのに驚いたが
「やったわ!!新しい補助魔法を覚えたみたい!!」
大はしゃぎのセリスさんに祝福の賛辞を贈るスコットさん達。
ケインさんが何か思いついたのかスコットさん達に声をかける。
「お前らこれからどうするつもりだ?」
「飯でも食って休憩してからでも3階層に降りようかと思ってます。」
そこで少し思いついた
「よければ俺に料理をさせてもらいませんか?セリスさんの新しい魔法獲得祝いということで!!」
「「「「「いいな、宴だ!!」」」」」
こうしてセリスさんのスキル獲得祝いの宴の準備が始まった。
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