英語と国語
学校が終わった後、昨日と同じように海生の家で勉強を始める海生と幸隆。今日は英語と国語だ。
「英語は単語を出来るだけ多くの単語を覚えておくと良いと思うよ? ただテスト前だけで沢山覚えるのは大変だと思うから、出そうな単語絞って覚えよう」
「わかった」
赤点を取ることで補習となりレスリングの練習時間が削られるのが嫌な幸隆は真剣に取り組んでいる。
「あとはちょっとした文章問題とかだね。えっと去年の問題はどういうのが出てるんだろ」
海生は優香と美優から借りた英語のテスト問題を確認してみる。比較的まともそうな回答をしている美優の解答用紙も一緒に見てみた。
問1この文章を英語に訳しなさい。
『疲れていてベッドから立ち上がることも出来ない』
解答欄
It can not also be rises from ed tired
「あーこれ惜しい! ベッドのbが抜けちゃっててバツになってるや」
だが少し考えて海生は妙な事に気づく。
「なんかEDって単語と立ち上がることも出来ないって言葉一緒に並ぶと嫌なこと連想させるな」
英語の勉強が終わり、国語の勉強に移る。
「国語は漢字と文章問題がメインだけど、これも暗記出来る漢字から覚えよう。文章問題はだいたい問題文の中に答えがあるから慣れるしかないし」
「なぁ海生これ去年のテスト問題さ。なんか偏ってねぇ?」
実際に去年のテスト問題を見てみると、確かに漢字が偏っている気がする。
以下の漢字の読み方を書きなさい
薔薇 百合 葡萄
優香のテスト用紙の解答欄を見ると全問正解している。読み方は
ばら、 ゆり、 ぶどうのようだ。
「ま、まぁちょっと偏ってる気がするけど気にせず覚えよう!」
海生は別の意味を考えたら負けだと思い、暗記するのに集中した。
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一通り勉強して一息ついたところで部屋のドアがノックされ、海里が海生の部屋に入ってきた。
「お疲れさん。飲み物持ってきたよー」
「ありが…… 柄にもないことしてるね」
お礼を言おうとしてふと我に返った海生。姉にはあまり素直になれないようだ。
どうもありがとうございますとお礼をいう幸隆に、どういたしましてというよそ行きの笑顔をむける海里。
「なんだ海生? 今普通にありがとうって言おうとしてたな? 姉ちゃんに感謝していいんだよ?」
「いいよそういうのは。っていうかベストなタイミングで飲み物持ってきたね。ちょうど休憩してたところだったんだけど」
まぁそりゃ聞き耳たててたしとぼそっと海生には聞こえない声で海里は呟いた。
「まぁ姉ちゃんは間の良い奴だからな!」
そして誤魔化すように話をそらした。
ごゆっくりーと言葉を残して部屋を出ていく海里。思ったよりあっさりと出ていったので勉強を早めに再開出来た。
そして今日の勉強も終わって帰り際、幸隆がつぶやいた。
「早く練習したいな」
海生は少し沈黙を保って、うんと一言返した。




