第2話 コンプリケーション少年編
少年はいつも思う。
よくマンガとかで言われているクソつまらない平等な世界や特別な力がそれを壊し不平等な世界にしたり運命的な出会いがあり人と人の一部の人生を覗き見たりやっすい王道バトルマンガとかを見て熱狂し様々な邪道マンガを見てバカみたいに批判したり今、自分が生きているこの世界はなんて小さいのだろう。
暗い奴がいたり明るい奴らがいたり集団をつくる奴らがいたりつくらない奴らもいたり将来の夢を馬鹿にする奴がいたり将来の夢のために努力する奴もいたり上から物を言い相手のことなど一切関係なく自分さえ満足できればいいと思っている奴もいる。
そしてこの世界は常に自らの価値を低めていく。
「おはよー」
少年は毎朝登校中同じ年代の学生を見てはこう思っていた。
そして毎回、句切りよく後ろから声をかけてくる奴がいた。
「はよ」
少年は声をかけられ素っ気なく答える。これが毎回の定番であり日常。
そんな少年に話しかけるような物好きな常識のある奴は後にも先にも考えれば彼一人だけだったのかもしれない。
先に関して言えば商人や運び屋もいるが彼、彼女? らは常識と言う観点だけにおいてみれば物凄く非常識に部類するであろう。そもそも常識と言う便利な概念に平均のようなものができればの話だが。
「もう! 朝から素っ気ないのね」
「っさい。黙れ」
「ちぇー。少しはノッテ来てくれてもいいだろう?」
「面倒くさい。意味わからない。時間の無駄。体力の無駄遣い」
「ひでぇよ。お母さんはそんな子に育てた覚えはありませんよっ」
「・・・」
「ちょっ。スルーだけはやめてくれってー」
少年が彼のボケをスルーする。これもまた2人のやり取りの中では当たりまえとなっていた。
しかしよくよく考えれば彼はなぜ少年と仲良くできたのかが不思議で仕方なかった。
髪は現代の高校生らしくセットし身だしなみもちゃんと整え常識をちゃんと正しく持ちそれを実行できなおかつ心優しく明るく、極め付けには文武両道、眉目秀麗と来たものだ。
対して少年は眉目秀麗ではあったもののその他には優れた点は特にこれと言ってなく全てにおいて平均的なごく普通な暗い高校生だった。
「なーなー、なーんでそんなに話してくれないんだ?」
「・・・」
「なーなー」
「今さっき言ったことと一緒」
「マズィか!? うわー、気付かんかったわ―」
そんな会話をしているうちに学校に着き教室に着く。
教室に着けば彼はクラスの人たちに声をかけられ「後でな」といいクラスの人たちの方へ行く。
少年はそのまま静かに一番前にある自席に座る。
因みにこの学年では少年と彼が話しながら登校してくることが七不思議とひとつとして黙認されており周りの人たちは密かに楽しんでいたりしていた。
そして少年が席に座って少したった後にチャイムが鳴り授業が始まる。
「いやー、ちかれたー」
「なら、早く帰れば」
「お? 今、会話で来てたよな」
「・・・」
「くっそーーーー!」
下校もなぜか少年と彼は一緒だった。
そしてほとんど登校時と変わらないやり取りをする。
そう、それはいつの間にか少年にとっても当たり前で日常なことになってしまっていた。
しかし日常などたやすく壊れてしまうものでもある。
次の日の朝、彼が登校している姿がなかった。
少年は一人教室に入るがそこにも彼の姿がない。
そしてとうとう授業の始まりのチャイムが鳴り前に立った教師が一言言った。
「----君は今朝方、自殺をし死にました」
彼はその日、自らの命を絶った。
“これはまだ少年が女性や商人や運び屋とも出会う前のコロシヤ始まりのお話。”
そうナレーションがつくかのように少年の日常はこの日を境に変わっていくった。




