第3話
「ついに今日か」
女性はソファーに座り考え深く先程から下を向いている
女性は今日自らの友人を殺すような真似をする。それが日に日にそれが何たるかを思い知らされるかのように女性を苦しめて行った。最初は全然そんな苦しむなんてなかった。しかしそれは突然やってきた
友人の女性が“コロシヤ”にやってきた後日ある一通のメールが友人の女性から送られてきた。それが原因か知らないがそれを見た瞬間から日に日に友人の死を深く考えるようになり自分のしていることに対して本格的に疑問を持つこととなった。
「これで私ボッチになっちゃうのかぁ」
ぼそりと女性はつぶやく。
その声は同じ室内にいる少年にも聞こえないような弱々しくどこか迷いのある声をしていた。しかしそんな女性の様子など知らずに時間は過ぎていき友人の女性が“コロシヤ”にやってきた
「お邪魔します。死にに来ました?」
「あ、来た来たー。じゃあ早速移動しよっ」
女性はドアに猛ダッシュで近づいていき少し焦りながら外に出ようと促しているが友人の女性は困っているようだった
「え?私今来たばかりだし。それに」
「いいから。いいから。ほら行くよ」
「え?でも」
「ささっ」
女性は友人の女性の両肩を逃げられないようにがっしり掴み友人の女性を押していく。友人の女性は困った様子だったが特に抵抗もせずに押され進んでいく。その光景を部屋の中から少年は呆れたように見ていた。そして何も言わずにソファーの下のしたにこぼれていた水を拭き取った。
「いやぁ。ごめんね」
「ううん。もういいから」
女性と友人の女性の2人は街の大通りを歩いていた。どうやら2人は駅に向かっているらしく駅前商店街と書かれたアートボードがある入り口を入って行った。そんなに知られてはいないが地元民だけは知っている本当の近道らしい。
「あぁあ。今日でお別れか」
「そうだね。でも私もし天国に行けたらいつまでも」
「あ、そう言う悲しいのは無し無し。って私から始めたんだっけ」
「もう。こんな日にボケないでよ」
2人はどこかもの悲しげに笑いあう。それははたから見たら何ともない日常の小さな一部で記憶に深く残るほどのことでもない他愛もない女子同士の会話。けれども2人の会話は事情を知っていればだが重く軽く楽しく悲しい。いろんな感情や思いが詰まった一つ一つが大事な何のとりえもない日常会話。
「で、私たちはどこまで行くの?」
「あ、えっとー。・・・秘密」
「今の間は何?」
「な、なんでもないよー」
「えー。何もなくはないでしょ」
改札を通り駅のホームへと向かう2人。一歩一歩が重くなっていく。それは彼女らが何をしようが決して軽くはならない奇妙なおもり。そして一生消えることはない縛りのようなもの。それが彼女等にまとわりつきまるで呪いの具現化のようなそんな気味の悪い物が今一歩踏み出すことに強くなって彼女等にまとわりつく
「あ、ほら。電車が来た来た」
「あー。話そらした」
「ほら乗るよ」
「はいはい」
2人は電車に乗ると途端に静かになった。友人の女性がさっきから何かを感じていたのがいよいよ現実のものになろうとしていたのを察したのだろう。それは女性も同じで友人の女性が何か察したことに気付いた。目的の駅に着くまでお互い無言そう2人は貫こうとしたがダメだった。
「あのさ」
「あのさ」
2人が同時にしゃべりだす。
「あ、」
「あ、」
まったく同じ言葉で。同じタイミングで。同じ表情で。
「ふふっ」
「ふふっ」
2人は静かに笑い目と目を合わせこくっと。一回うなずきそれ以降話そうともせずにまた静かになる。けど今度はお互いなぜか安心しきったようなどこか優しい表情をしていた。
目的の駅に着くと女性が立ち上がりそれに気付いた友人の女性も立ち上がる。地元の駅から10駅以上先の海の近い駅。波音が程よく聞こえ心地よい場所だ。そんな場所で友人の女性は死ぬらしい。
「ねぇ。私どんな風に死ぬの?」
「・・・感電」
友人の女性は笑いながら言った。そんな友人の女性を、友人の女性を引き立たせるように風が急になびく。それは悲しさをうれしさを寂しさを友人の女性が持てる限りの感情全てを引き立させていた
「そっか、感電か」
「うん。で、ここが死ぬ場所」
「・・・わぁお」
友人の女性は思わず驚いてしまった。何せのその死に場所は以外にも森の中だったから。海が近いこともあり水中に入りとかいろいろ考えていた友人の女性にとっては意表を突かれた死に場所だ。
「じゃあ早速入って行くよ」
「う、うん」
2人は森の中へと入って行く。まるでどこかの冒険もののような道を通り抜けるとそこには大きな穴があり銀紙や日本の硬貨が無造作に捨てられていた。
「ここ」
「えっ?」
「ここで死ぬんだよ」
女性は目の前にあったその大きな穴を指さす。
「この穴に入って感電して死ぬんだ。特製の感電自殺法ってやつかな」
「あはは。マジか」
2人は笑いあうと一気に黙った。木々や葉のせせらぎ音だけがひびく。
「・・・入ればいいんだね」
沈黙を破ったと思ったら友人の女性が大きな穴の中へ入って行く。あまりにも突然のことだったので女性は驚いている。
「え?ど、どうして」
「どうしても何も私は死ぬために。自殺をするために今日ここに来たんだよ」
「それはそれそうだけど・・・」
「だから今穴に入ったんだよ。あ、このスイッチ押せば電気が流れるのかな?」
友人の女性の素っ気ないその態度にまだあわてる女性。自分が想像していたのと違いすぎる現実に戸惑う女性。そんな女性を前に友人の女性はスイッチを穴から取り出していた。
「ねぇ。このスイッチ」
「・・・うん。」
「そっかそっか。じゃあ早速さよならだね」
「え?ちょっと」
友人の女性は死に急ぐようにボタンを押す。そして一気に電流が流れだす。この世のものとは思えない位に強い電流が。
「あぁぁぁぁぐぅぐろっはがゅあぁぁみゃばがあぁぁぁぁ」
「・・・・」
女性はさっきまでの焦りや迷いも消えたかのように友人の女性が死にゆく様を見ている。それから数分もせずに友人の女性は死んでいった。




