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3話目 心の中の葛藤

――事件の2週間前――


ヒロシは旧友と再開したあの場所で、2週間ずっと待っていた。いや、その旧友というのはもう、彼にとっては恋人なのかもしれない。


ココ最近、食事は1日1食、カップラーメンだけを食べて過ごしていた。恋人との再開以降、ヒロシは彼について考え事をしていた。そのおかげか、孤独という感情は薄れていた。


次会った時の挨拶、この感情は恋なのか、恋だとしたのなら彼はOKしてくれるのか、いつこの感情を彼に打ち明けようか。


「全く、性欲というものは罪深いな…」


財布の中には小学校の頃の遊園地から帰ってきた後ほどしかない。いや、これだけあれば2週間は食っていけるだろう。


エネルギーが足りていないせいか、考え事をするのも疲れてきた。


コツ、コツ、コツ


明るい方向から誰かがこちらへ来る足音がする。現在の時刻もこの前会ったときとほとんど同じだ。きっとあきらくんだ。太陽神アマテラス様がこちらへ導いてくれたに違いない。


ドクッドクッドクッ


心拍数がだんだん上がっていくのを感じる。どうしよう、今告白しようか、そんなことを悩んでいるうちにすぐ側まで足音が来てしまった。


「h、久しぶり、あきr…」


幼い頃のキラキラした表情で立ち上がると同時に、顔を見上げた。


…不幸なことに、その人の顔は最愛の人ではなかった。


「す、すみません」


幸い、その男はこちらを見ずに奥の方へ歩いていった。そして、私を嘲笑うかのごとく、顔を背けていた。


自分でも性欲の強さに目を丸くした。そもそも、冷静に考えればこの前恋人が来た方向と反対から来ていたじゃないか。反省と同時に、新たな問題が生まれた。


…彼にフラれたら二度と関われなくなるのではないか

もしあの男と同じように笑われてしまったらどうしようか。ずっと友達のままでもいいのではないか。


いっそう、心の中の迷いが盛んになってしまった。それと、独りの寂しさをより強く感じるようになってしまった。


突然、ヒロシの中に恐ろしい案が浮かんだ。


「彼を殺せば嫌われることもないし、一生共に過ご…」


バチンッ!


この案を心で言い終わる前にヒロシは自分の頬を思い切り叩いた。


冷静に考えるんだ私よ。そんなことをしてはいけない。非人道的ではないか。性欲に負けて理性を失う人間にだけはなりたくない。


ヒロシの息が荒くなる。まるで犯罪を犯したかのような顔で手で頭を抱える。


こんなことを考えるくらいなら、彼と距離を置いた方がいいのではないか。いや、そうしたとしても精神がおかしくなるだけだ。残酷なことに、どちらの選択をとっても私を救うことはできないのだ。


結局、神が与えた「性欲」というのは「私への唯一の救い」でもあり、「罰」でもあるのであった。



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