第七十九話 様々な妖精たちとの出会い〈後編〉
カキたちがさらに奥へと進むと、そこにはピンク色の妖精たちがいた。
さっきの緑の加護を持つ妖精たちがいた場所は、本当に緑しかなかったが、ここにはピンクはもちろん、色とりどりの花が咲いている。
「・・・さっき、マリアンが言ってたこと、ちょっとわかるかも」
「え?」
ぼそりと呟くシーラに、カキはきょとんとしていた。
シーラは吸い寄せられるように、迷うことなく一匹の妖精に近づいていった。
「もしかして、あなた、私の妖精じゃない?」
『うん、そうだよ。私はフワラ。花の加護を持つ妖精よ』
シーラも自分の妖精を見つけ、エベラルドのもとへと戻っていった。
カキたち四人は、さらに奥へと進む。
そこにいたのは、茶色の妖精たちだった。
「悪い。オレも抜けるわ」
「え!?まさか、お前・・・!」
「あぁ、ここにオレの妖精がいる」
今度はビトが、吸い寄せられるように一匹の妖精に近づいていった。
「オレの妖精はお前だな?」
『そのようだな。オレの名前はソイド。土の加護を持つ妖精だ』
ビトも妖精を連れてエベラルドのもとへと戻っていったので、カキたち三人はさらに進んでいく。
次に見つけたのは、灰色の妖精たちだった。
「ん!?あれ!?」
ジャスパーが急に声をあげ、走り出した。
「お前、オレの妖精か?何か、ビビーッときた!」
『騒がしいやつが来たもんだな。お前がオレのご主人とは・・・オレはスタッグ。岩の加護を持つ妖精だ』
「うぉぉおお!マジか、やった!」
『頼むから、あまり騒がしくしないでくれ。騒がしいのは好きではない』
スタッグは迷惑そうにいっていたが、ジャスパーにその声は届いていなかった。
ジャスパーはスタッグを連れて、喜びを体現したような走りでエベラルドのもとへと戻っていった。
「み、みんな、どんどん見つけていくね・・・このまま見つからなかったらどうしよう・・・っていうか、僕は見つけられない気がする」
ナタリオは一気に不安になっていた。
はじめは六人もいたのだ。それが、今やカキと二人。不安にもなる。
「大丈夫だって。まだ時間はあるんだし。そんなこと考えてたら、見つかるもんも見つかんねぇよ」
カキはそう言ってナタリオを励まし、さらにさきへと進んでいった。
次に見つけたのは、深緑色の妖精たちだった。木の加護を持つ妖精のようだ。
「どうだ、ナタリオ?見つかったか?」
「ううん、全然・・・たぶん、ここにはいない」
カキもナタリオも妖精を見つけられなかったので、さらにさきへと進んだ。
次に見つけたのは、黄色の妖精たちだった。雷の加護を持つ妖精のようだ。
「ここもいない・・・な」
「そうだね・・・」
ここにもカキとナタリオの妖精はおらず、さきへと進む。
次に見つけたのは、水色の妖精たちだった。水の加護を持つ妖精のようだ。
「いねぇ・・・」
「ここもダメだね」
一体、いつになったら見つかるのだろうかと、焦りも出てくる。
「よし、次に行くか」
そうして、次に見つけたのは、火の加護を持つ赤色の妖精たちだった。
だけど、ここにも二人の妖精はいなかった。
さらに奥に進むと、今度は紫色の妖精たちがいた。
「み、見つけた・・・!」
「へ!?マジで?」
ナタリオの言葉に、カキは驚き、目を見開いた。
『やっとボクのご主人さまが来たようだね。ボクはフゥ。風の加護を持つ妖精だよ』
ナタリオにも妖精が見つかり、とうとうカキは一人となってしまった。
それでも、カキは希望をもって前へと進んだ。ここで立ち止まったって仕方のないことだから。
きっと、すぐそこに自分の妖精はいる。
そう言い聞かせて、カキは奥へ奥へと進んでいった。




