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魔術師たちのカナデアイ~交錯する想いと戦い~  作者: 衣月美優
第四部 卒業試験、下級戦闘魔術師へ
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第七十五話 今までの成果を〈中編〉


 次にノーマのテストを受けることになったのは、ビト、ナタリオ、マリアンの三人だった。

 このチームなら、ビトが司令塔となってまとまった試合をすることができるだろう。三人ともまじめで、言われたことをこなせるから。

「さて、じゃ、始めようか。スタート!」

 ノーマは毎回、軽い感じで合図をする。

「試験となるとめんどくさいとも言ってられねぇからな」

「頑張ろうね、ビト。私も、頑張るから」

「・・・ったりめぇだろ」

「め、迷惑にならないように、僕も頑張るね」

「お前は自分が思ってるよりできてんだから、もっと自信持てよ」

「う、うん・・・!」

 ビト、ナタリオ、マリアンの三人は、作戦を話し合った。

「────・・・んじゃ、まぁこんな感じで。あとは臨機応変に対応するのみだな」

 手短に済ませて、ビトとナタリオはノーマに向かって駆け出した。

「“ソーン・キャップ”」

「“ソーン・ソイル”」

 ビトとナタリオは、ノーマに一定距離をとって止まり、魔術を放った。

 ビトはノーマを拘束しようと、ナタリオはノーマの逃げ道を減らすように魔術を発動する。

 ノーマはビトの魔術をかわしつつ、ナタリオの魔術によって行動範囲を狭められないように、計算して動いている。

 それでも、やはり行動範囲はどんどん狭まっていく。

「さすが、ビトくん。よく考えてるわね」

「まだ始まったばっかだよ」

 ビトがそう言うと同時に、ノーマのそばを鋭利なものが飛んできた。

「“フェイル・カッター”」

 マリアンの魔術だ。

「おっと・・・攻めるわね」

 マリアンの魔術も加わって、ノーマの行動範囲はさらに狭まっていった。

「・・・っ!」

 とうとう、ノーマはビトの魔術によって拘束されてしまった。

「ここからどうするの?この程度なら、抜け出すことは簡単よ」

「そんなことはわかってるよ・・・ナタリオ!」

「“アクア・フロー”」

 ナタリオの魔術によって、ノーマの頭上から滝のように水が降ってきた。

「え・・・嘘っ」

 予想外のことに、ノーマは思わず声を漏らす。

「“ドナ・スピア”」

 そんなノーマに、さらにビトが魔術で攻めていった。

 ノーマが拘束から抜け出す前に水が降ってきてしまったので、土がどろどろになり、動きが鈍って抜け出すのが困難になった。そこに、“ドナ・スピア”まで降ってくるものだから、ノーマはせめてシールドを発動したかったが、手を動かすこともできなかった。

「はぁ・・・ビトくんの作戦もそうだけど、それを実行できる三人の技術と協調性がすばらしいわね」

 ノーマは泥から抜け出しながら、そう口にした。




 さて、ビトたちのテストも終わり、授業の終わりも近づいてきた頃、カキたちのテストが始まることになった。

「じゃ、次はカキくん、シーラちゃん、ニコラスくんの三人よ」

 カキはやっと名前を呼ばれ、やる気に満ちていた。

「はぁ?またお前とやるのかよ・・・」

「んだよ。しょうがないだろ。決めたのはノーマ先生なんだから」

「最後の年だっていうのに、お前とばっかで最悪だわ」

「はぁ!?」

「まぁまぁ、二人とも。チームになったんだから、受け入れて協力してノーマ先生に挑もうよ」

 カキとニコラスの言い争いに見かねて、シーラが仲裁に入った。

 こんな三人で、まともに戦えるのだろうか。


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