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はだしまい  作者: MANAM


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第八話 足臭カルテット

別の日の教室。

文香に捨てられた靴下は買い直し今日はしっかり靴下澄香である。

澄香は休み時間にゆりえから借りていたノートを返す。


「ゆりえーノートありがとー」


「ほいほーい」


ノートを受け取るそのやり取りは、もう昔からの友達のようである。しかし、そのやり取りを見て、頬をぷくっと膨らませて、少しヤキモチを焼く桃。


「あー!澄香ちゃんがゆりちゃんの名前で呼んでる!あたしなんて名前呼んでもらうのに4年もかかったのにぃ!」


「あんたら、いつの間にそんな仲良くなったのよ?」


藍那も片手を腰に当てて不思議そうに澄香とゆりえに聞くと、澄香がしみじみと言う。


「紆余曲折があったからねぇ」


「そうだねぇ」


そして二人は顔を見合わせ、澄香が、「紆余…」ゆりえが、「曲折…」と続け、顔を真っ赤にして、今度はお互いの顔を背けて天井を見上げる。


その姿に涙目になりながら桃が、


「え! え!? 何があったの!?」


と迫り、澄香の手を引っ張る。


「澄香ちゃんはあたしのお母さんよ!」と謎の対抗心。


「あたしに同い年の娘はいません」と、呆れ顔のツッコミ。


ゆりえは澄香の腕と自分の腕をくみ、「何を! 澄香はあたしの娘よ!」とこれまた謎の対抗心。


「あたしに同い年のお母さんはいりません」と、またまた呆れ顔のツッコミをする。


それを側から見ていた藍那が、「まあ、足臭トリオで仲良くしな?」と、呆れながら言う。


「何言ってんの? あんたも足臭いでしょ?」


澄香がゆりえと桃に腕を取られながら藍那につっこむ。しかし藍那は得意そうな表情で言い返した。


「それがそんなに臭わないんだな、これが」


「嘘だぁ! 藍ちゃん足臭そうな顔してるもん!」


藍那の臭わない発言に、【桃視覚的根拠】と言うなんの根拠も無い発言で返す。


「顔で足の臭いを判断すんな!」


当然のツッコミである。


だが澄香、桃、ゆりえは諦めなかった。

三人顔を見合わせ同時にこくりと頷くと、桃が藍那を押し倒し、澄香が腕を取り押さえ、ゆりえが上履きと靴下をひっぺがして藍那の足の臭いを嗅ぎ始めた。赤面する藍那。


「ちょ…何すんのよ!」


恥ずかしがる藍那を意に介さず、くんくんとその裸足の足臭度を測るゆりえの鼻。


「ふむ…ほんのり蒸れの臭いは漂うが、確かにこの午後の時間にしては臭いが少ない」


「じゃあ、この後体育あるから、裸足で靴履かせれば臭うんじゃない?」


悪魔のような提案をする澄香に、「賛成!」と無邪気に賛同する悪魔桃。


「え…マジで…?」


絶望する藍那。

この後の体育はもちろん、放課後まで裸足で授業を受けるハメになった藍那だった。


そして放課後三人は藍那の上履きを脱がせて裸足の鑑定を始める。藍那の裸足は見事に蒸れ澄香達ほどではないが芳しい臭いを漂わせていた。


「やっぱあんたも足臭いんじゃない!」嬉しそうに言う澄香に、「裸足で靴履きゃ誰でもこうなるわ!」と赤面しながら叫ぶ藍那。


足が臭くなりにくい体質の藍那でも、靴下と言う防壁がなければ臭くなると言う【裸足的根拠】を手に入れ大満足する三人であった。

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