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第四十五話 成金

 経済的な問題が、全て解決する。

 ああ、金持ちってこういうことか……

 俺は、カイ達の報告を聞いて、転生前には理解も出来なかった金持ちの思考に触れていた。

 全ての問題が、金で解決していく。

 さらに、金で手に入れたものを分配することで、より多くの金を生む。

 金持ちは金持ちになっていくのだということを肌で感じていた。


 特に収入源として大きいのが、元ダンジョンと海。

 濃厚なマナで満たされたダンジョン内には、上質な魔法鉱物が生まれた。

 お約束のミスリル、オリハルコン、ヒヒイロカネ、アダマンタイト、その他属性石とか呼ばれる物などなど、自然界ではまずお目にかかれないものらしく、大地の精霊と協力しながら、ごくごく少量を出荷するにとどめている。それでも、目玉が飛び出るほどの値段で取引されるし、我々の装備も国宝のような物になっていく。

 さらには海産物、巨大で険しい山脈によって、海へのアクセスが閉ざされているこの地方で、新鮮な海産物は非常に貴重だし、人気も高い。

 いままで手つかずだった場所に港を作り、俺たちで独占して漁を行っているんだから、それはもうお金が湯水のように集まってしまう。

 最高の景観も魅力の海洋都市、ウンジャミ。


「タスク様、また人が増えました。

 そこで、フォレスの街のそばに街を建設します。

 名前をつけていただいていいですか?」


 すでに計量などが終えた計画書を出されて断るわけにもいかない……

 すでに周囲の魔物も討伐し、間伐も済んでいるんだから、やはり経済と人口大事。


「獣人の街か……ミヤビでいいか」

 

「わかりました。では、行きましょうか!」


 それから街の基礎づくりに散々こき使われた……

 こうして、支配都市は5個になった。

 始まりの地、カンナギ、元人間の都市ウインドとフォレス、海の街ウンジャミ、2つ目の森の街ミヤビ、街道整備もしっかりと行い、人も獣人もどんどん集まってくる。

 人間側の代表者はガリウスになっている。

 そうそう、マナを操る魔法使いも人間の中で数名見いだされた。

 彼らには部隊長として各部隊を指揮してもらっている。

 兵数も随分と増えた。

 獣人部隊はカフェとカイが仕切ってくれおり、闘気を操る強兵揃いになっている。

 治安維持にも貢献してくれており、頼れる仲間だ。

 人間兵も獣人兵も、この世界の装備基準から行くと異常な品質で身を包んでいる。

 大型魔物とも対等以上に戦える戦闘力を有することになった。


「完全な成金だから、きちんとお金を生かして使うように慎もう」


「タスク様は堅実ですね……」


「院長が金遣い酷くて、俺達がその割を食っていたのをずーっと見ていたからな」


「インチョウ?」


「いや、いいんだ。とにかく獣人達の健康状態の回復を最優先、子供と高齢者はスピードが命だ。

 人間と違ってどんなに栄養状態が悪くても何食っても体調壊さないんだから、さすが獣人だな」


 前の世界だと動物であっても極端な栄養不良状態で過剰な栄養を与えると身体が耐えられず危険な状態になることもあったが、この世界の獣人はマナに満たされていれば、まずそういうことが起きることはない。みな貪るように食事を平らげ、あっという間に元気になっていく。

 医者、獣医師としては治療した感が薄いが、なんであれ皆が元気になってくれればそれでいいんだ。


「大したことではないのですが、大陸中の魔法使いや魔人が動き出しました。

 どうやら我々を脅威と見て、皆で協力してこの地の富を奪いに来るようです」


「そうかそうか……え?」


「どうかしましたか?」


「いやいやいや、カイ、なにを言ってるんだ! 大事じゃないか!?」


「そうですか? 烏合の衆が攻めてきても今更騒ぐほどでも……」


「て、敵兵は、総数はどれくらいに?」


「1万には届かなそうと予想しています」


「1万……? 1万って数千の上の1万?」


「はい、それに魔法使いが5名、魔人と思われる者が3名ですね」


「むちゃくちゃやばいじゃないか!?」


「なぜですか?」


「なんでそんなに落ち着いてるんだよ、その魔法使いは能無しのへっぽこなのか?」


「いえ、強大な雷を使う草原の覇者サンデリオン、地を割り飲み込んだ魔物は1000を超える山岳の英雄アスデなど、名を馳せた魔法使いもいます」


「敵の数は圧倒的に上、更には実力者も多数抱えている!

 それらが攻めてきてるのになんでそんなに落ち着いてるんだよ!?

 あ、あれだぞ、ドライアドとか精霊は人間たちの戦闘には手を貸してくれないぞ?」


「大丈夫ですよ、私達の部隊に魔法は効きませんから、魔法使いを攫って無力化して、魔人を殺せば終わりです」


「いやいやいや、殺すって簡単に言うけど、けっこう大変よ?

 俺も頑張ってなんとかって感じだよ?」


「タスク様が揃えてくれた装備が有れば、私か姉で今すぐにでも魔人は討ち取りましょうか?」


「……え、そんなに凄いの……?」


「わかりました。見せたほうが早いですね。

 全部隊が集合するだろう場所は予想できています。

 そこで片をつけましょう」


「ど、どうしたのカイ、なんか、性格が変わってない?」


「いやー、それぐらいこの装備凄いんですよ」


「た、楽しみ? って言っていいのかな……」


 妙に強気なカイ、その自信の源は、カイとカフェに与えた武器防具。

 魔石、魔法鉱石、属性石を利用したとんでもないものになっているらしい……


 何事もないといいけども……




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