表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
キルレ世界1位の家出少女の傭兵生活 -One of Million Bullets-  作者: 相模原ケイ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

6/20

⑥世界戦

 仮想世界で銃撃戦する大人気VRMMO「ミリオンバレッツ」が一世を風靡している世界。金銭と引き換えにチームに加わり、傭兵として生き抜く少女がいた。

 舞台は日本・中国・豪州の思想や文化が混在する未来都市「埠頭」。少女の名はsixennシェン。シェンは少しずつ世界を動かす潮流に身を投じていく。。

 シェンは黙ってキセルの女についていくことにした。

「立ち話もなんだし。」

とのことだが、その通りだ。

これ以上この女に人前で個人情報を出されるのは避けたい。


 先ほどは驚くことに忙しくて見逃していたが、正視してみると、

この女は一体どういう人間なのか?という風体をしている。

キセルを咥えていることには気付いていたが、深い緑のチャイナドレスを着ている。

 髪は束感のある黒髪をアップで纏めている。かんざしのような物に髪が巻きつく形だ。

黒い縁の眼鏡をかけている。顔は美人だが・・・。

堅気ではない、夜な夜な”何かの売人”をやっていそうな雰囲気だ。

日本語だが・・・。何人なのだろうか?

 少し歩くとキセル女が「ここよ」と立ち止まった。レンタルオフィスだ。

少し安堵する自分がいた。他にも人がいるだろうし、監視カメラだってある。

キセル女が装置を操作する。通常通り貸出処理が行われたようだ。

「一番奥の部屋よ。」


二人は向かい合って座っている。

「ここの部屋は防音だし、監視カメラはあるけどマイクはないの。

だから安心して話すといいわ。」

「・・・キセル吸うのやめてね。私、煙いの嫌い。」

「ああ。これはね。」

女がキセルを咥えると、ボタン操作でズーーッという音が鳴った。

「電子タバコよ。」

「キセルで電子タバコ吸ってるの・・・。」

「申し遅れたわ。私は大道寺 姜子よ。タレントの事務所をやってるわ。

日本出身。」

「タレント?私にアイドルになれとでも言うつもり?」

「それも悪くないわね。神里 藍さん。」

「!!?」

女はまたニコリと笑った。


「神に里で”みさと”、なんて珍しい苗字よね。」

「どこで知ったの・・・!?」

神里みさと あいはシェンの実名だ。埠頭では一度も名乗ったことがない。

さらに、中国にいた頃もミリオンバレッツでは常に”シェン”で通してきた。

「ごめんなさい。今は教えられないわ。」

「貴方ってグレーな世界の住人?」

「それは否定しない。」

一拍置いて。

「ただ、私が貴方の名前を知ってるのは汚い手を使ったからじゃないわ。

信じて。」

「で、要件は何なの?」

「ミリオンバレッツの世界戦に出て欲しいの。」

「は?」

「埠頭を代表してね。」


 ミリオンバレッツでは世界リーグや世界トーナメント等が行われている。

シェンはそれらに参加したことがない。

残り三人のチームメイトが揃っていないのもそうだが、そもそも未成年なので親の同意が必要なのだ。

家出しているシェンには出場自体が無理である。


「私、家出してるの。」

「知ってるわ。だから事務所として勧誘に来たの。

事務所に所属するなら親の同意なんて要らないわ。」

「残りのメンバーは?」

「今声をかけているところよ。優勝を目指せるメンツを集めるわ。」

世界大会に出られるかもしれない。

世界大会で貰える報酬は埠頭でのリーグ戦の比ではないだろう。

悪い話ではない。しかし、

「何か隠してるわよね?」

「あたり。事務所に入ってくれれば全部話せる。」

「・・・。」

「何日か考えてくれてもいいのよ。これ、遅くなったわね。」

大道寺はシェンの前に名刺を置いた。

事務所の住所が載っている。商業区だ。


「入るわ。事務所。」

「即決ね。信用してくれたの?」

「実名と顔が割れてる相手から逃げようとしても無駄だからよ。」

「確かにね。」

大道寺姜子はキセルを吸った。

「でも、二つ条件を出させて。」

「何?」

「私が埠頭でミリオンバレッツするのは続けさせて。」

「まあ当然の条件ね。いいわ。」

「それと、私のことはシェンと呼ぶこと。」

大道寺姜子は目だけで笑った。

「分かったわ。シェン。」



つづく

副題: -One of Million Bullets-

読んで頂きありがとうございます。できれば評価お願い致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ