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キルレ世界1位の家出少女の傭兵生活 -One of Million Bullets-  作者: 相模原ケイ


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5/20

⑤交差する思い

 仮想世界で銃撃戦する大人気VRMMO「ミリオンバレッツ」が一世を風靡している世界。金銭と引き換えにチームに加わり、傭兵として生き抜く少女がいた。

 舞台は日本・中国・豪州の思想や文化が混在する未来都市「埠頭」。少女の名はsixennシェン。シェンは少しずつ世界を動かす潮流に身を投じていく。



ダキュッ




エネミーが崩れ落ちる。耳元でキルアラートが簡潔に鳴る。

ほぼ同時にタイムアップ。

昨今のAIは下手な人間よりミリオンバレッツが強い。

今回は10戦やって久々に一度キルを取られた。

銃弾を受ける衝撃を思い出す度、もう二度と銃弾を受けないと誓う。

痛みが再現されているわけではないが、衝撃はリアルに伝わる。

下着が少し汗ばんでいる。

筐体部屋から退室する。

ここはネカフェの一部、アミューズメントエリアだ。

ネカフェはこうして練習可能な筐体があるのが利点だ。



シャワーを浴びて髪にドライヤーをかける。

深い青の髪にブラシをかける。

そろそろ宿泊プラン終了の時間だ。

街に出よう。



あてどなく大通りを歩く。広くて気持ちいい。

大勢の人とすれ違う。

この大通りは、通勤時間帯は車道として使われる。

埠頭は広い車道が歩行者に解放されることが多い。

自動車専用の高速道路は立体交差して埠頭中を毛細血管のように張り巡らされている。


ゼリー飲料を食べながら、今日も雇い主を見つける為にモバイルデバイスを触る。

フル充電済みだ。

シェンの雇われ方は基本的には待ちである。能動的にやっている事はTwitterに戦績を上げること。

そして、自分視点で録画したゲーム映像の投稿で自分の実力を知って貰うことだ。

シェン側から加入の打診はしない。安売りや値切りの発端になるからだ。


 この間アップロードした2kmで連続ヘッドショットを取った時の動画が万バズしている。

ここから依頼が来るかもしれない。ツリー状にツイートを追加する。

「Thank you for watching! I’m gonna show you this in front of you if you want. :)」


自分の狙撃の腕が私をホームレスになることから守っている。

ミリオンバレッツの世界に行かないでも、現実世界は私にとって戦場だ。


スクランブル交差点まで行きついた。

ここはビルの大画面で動画が配信されている。今はニュースが流れている。

「埠頭の自治が危機に」

大きく赤いテロップが出ている。テレビの見えやすい所で立ち止まる。


埠頭の自治権が時限的なものであった為、

これからの埠頭全域の統治を行おうと日本・中国・オーストラリアが揉めているそうだ。

いつかこうなることは分かっていることなのだが、

ギリギリにならないと何もしない人間は思ったより多い。


 シェンも関心を寄せてはいる。しかし15歳の家出少女に何ができるものではない。

シェンはただ、埠頭が変わって欲しくないと思っている。


シェンが立ち去ろうとしたその時

「貴方がシェンね。」

背後から声をかけられた。日本語だった。

「!?」

背後を見ると、キセルを持った女性がこちらを見ている。

何故身バレしたのだろう。Twitterの画面を覗かれた?

シェンはネットで顔を一切出していない。


「いえ。違います。」

といって足早に立ち去ろうとする。その背中に

「shen li lan」

とキセルの女性が呼びかけた。

シェンの動きが止まる。振り返る。信じられない、と言った顔をしている。


女性はニコリとしている。

「お話できるわよね?」




つづく

副題: -One of Million Bullets-

読んで頂きありがとうございます。できれば評価お願い致します。

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